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ショートショートの部屋

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時々イメージを置いていきます。 ※閃いただけの乱文ですが、ご自由に朗読などでお使いください。
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記事一覧

一粒の奇跡 #ショートショート

「じゃあパパ。おやすみなさーい」 スーパーボールのように弾みながらドアの向こう側に消えて…

falling〜黄昏時

◆この作品は、ゲーム小説 TapNovelにあげた胸キュン作品『falling〜黄昏時」を文字起こしした…

アキちゃんへの手紙

白い息を弾ませて玄関のドアを開けた。 封書の裏には、懐かしい名前が書いてあった。 「アキ…

雪のステージ

「いやぁ、マジで裕也先輩、腕相撲強いっすよ。学生の時から変わんねー!」 「当たり前だ!俺…

雨と自転車と傘

 カビ臭い雨合羽を脱いで自転車の上に放り投げる。管理人が窓から横に頭を出して睨んでいるの…

応援傘

 「もしかしたら、明日、死んじゃうんじゃないかしら」  少し薄暗くなってきた廊下を歩きな…

残像

 薄暗い店内、うっすらと流れてくるマイ・ファニー・ヴァレンタイン。煙草の煙とアルコールのにおい、そして人の吐息が漂うカウンター。  ああ、ほっとする。三橋は腕時計を外すと、スマートフォンやガラケーと一緒にそっとカウンターの上に置いた。スマートフォンの通知画面には、絶え間なくLINEの通知が流れている。  この継ぎ目のないカウンターはマスターが一本の古い木を削って造ったものらしい。三橋は木の温もりと時間の重みを感じさせてくれるこのカウンターがたまらなく好きだった。この木の一

ぬりえ

 「俺にとって、恋愛は『勝ち・負け』なんだよね」  あの日と同じ、白いタートルネックワン…

水族館

 約束の時間まであと10分。  可奈子は時計を見ながら、ショーウィンドーに映る自分の姿をチ…

雪女

 「ねえねえ、ばあば。キンモクセイの匂いがする!」  覚えたての干支を辿々しく口ずさんで…

ボウフラ 〜前編〜

 記憶を辿りながら、入り口の戸を静かにあける。香ばしいような甘い香りが、懐かしさと共に身…

ボウフラ 〜後編〜

 店の照明が少し落ちた。午後八時を過ぎた合図。  テーブル席のカミキリムシ三人組に呼ばれ…

シャボン玉

 風が強い、ようだ。  晋一郎は食卓のテーブルに頬杖をつきながら、カーテンの隙間から見え…

男の約束

 健は洗濯カゴにブルーのユニフォームを放り投げると、キッチンテーブルの上に置いてある大好物のスイカには目もくれず、テレビの前に寝転がった。  なんだかうまく行かないことばかり。つまんねぇ。  テレビのチャンネルをまわすが、なにも頭に入ってこない。でも、無音でいることには耐えられず、とりあえずあたり障りのないニュース番組を流す。  「おいーっす!ちょっとトイレ貸してくれ」  聞きなれた声に呼ばれて玄関の戸を開けると、油と泥で汚れた手を広げて見せながら男が立っていた。