真理
多分私の読書法が間違っていたのか読書量が足りなかったのか、多分思料が足らなかったのだ。人生を大反省している。坂口安吾を過小評価していた。舐め切っていたのだと思う。
真理というものは実在しない。即ち真理は、常にただ探されるものです。人は永遠に真理を探すが、真理は永遠に実在しない。探されることによって実在するけれども、実在することによって実在することのない代物です。真理が地上に実在し、真理が地上に行われるときには、人間はすでに人間ではないのですよ。人間は人間の形をした豚ですよ。真理が人間にエサをやり、人間はそれを食べる単なる豚です。(余はベンメイす 『坂口安吾』)
全てが完結してしまっている。なんたる天才なのだろう。これ以上でも以下でもない。まさに至言。全てに応用が効く。
この安吾の使った『真理』をいろいろな言葉に置き換えてみよう。例えば、『神』
神というものは実在しない。即ち神は、常にただ探されるものです。人は永遠に神を探すが、神は永遠に実在しない。探されることによって実在するけれども、実在することによって実在することのない代物です。神が地上に実在し、神が地上に行われるときには、人間はすでに人間ではないのですよ。人間は人間の形をした豚ですよ。神が人間にエサをやり、人間はそれを食べる単なる豚です。(余はベンメイす 『坂口安吾』一部置換)