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自分が見ていないことは、見た人から聞く

こんにちは。

最近心地良い涼風を感じ、
このまま秋になってくれるのかな・・なんて思っていたら
来週また真夏に戻るという予報を目の当たりにし
真顔でnoteを綴る、Noiiです。



今日は「原爆の日」
広島は被爆から77年となるその日。
この日を迎えるたび、平和に対する意識が一層高まり
気が引き締まる、そんな思いになります。
特にロシアのウクライナ侵攻が続く今、
世界の平和を心から願う思いが強くなるばかりです。


「自分が見ていないことは、見た人から聞きなさい」
とは、私の恩師の言葉です。
見ていないから信じない、というのではなく、
実際に見た人から聞いて学ぶことが大きい。
偉人の功績も、数々の歴史も、悲しい争いも。

今日は平和を願う気持ちを込めて
一つ、私の学生時代の大きな経験を
綴ろうと思います。
(※長文ご容赦ください。お時間許す方は、どうぞお付き合いくださいませ。)

胸躍る沖縄の修学旅行

沖縄の海はエメラルドグリーンだよ!とは話に聞いていたが
マジでエメラルドグリーンだったことに驚いた

地上に足をつけた瞬間、頬を掠める南国の風。
生まれて初めて降り立った沖縄は、陽気な太陽のような場所でした。

鮮やかな色彩、人々のぬくもり、美味しい料理。
日常を離れて友達と楽しいひとときを過ごす中で、
この旅行は忘れられない、一生の思い出になると確信しました。

しかし、
忘れられないのは楽しい記憶だけではないのだと、

のちに悟るようになります。


ひめゆりの塔へ


訪問したのは
観光スポットの一つとして有名な
「ひめゆりの塔」。

沖縄戦下で命を賭けて任務を全うしたひめゆり学徒隊。
戦争の悲惨さ、歴史の重み。
命の尊さ。
慰霊碑に連ねられた名前の数を見て、
言葉に言い表せない思いになりました。

ただそこに、涙に換わる感情はありませんでした。
うまく言えませんが、
戦争で命が奪われるということが
どれほどの悲しみなのか、
平和ボケしている自分自身と重ね合わせることが
難しかったのです。

隣ですすり泣く友達を横目に一人、
眼の乾いた自分がなんだか申し訳なくて
肩身が狭くなりました。



訪問の最後に
「ガマ」と呼ばれる自然洞窟へ。
(※写真が無くてすみません。気になる方は「沖縄」「ガマ」でご検索ください)
沖縄戦では「ガマ」が住民の避難場所、軍の陣地、医療施設として
使われていたそうです。
中は暗く静かで、夏の日差しが完全に遮られるほど。

この中で多くの人が亡くなった。

どんな思いで最期を迎えたのだろう。

案内役のおじさんの話を聞きながら、想像しました。


歩き進めると、外から光が射していました。
ガマの出口にさしかかったその時、おじさんがポツリと言いました。

「ここで学んだこと、忘れないでね。
一歩外に出て明るい世界に戻ったら、きっと忘れちゃうから」

そのおじさんの一言が、胸に刺さって。

涙がダムのように溢れて止まりませんでした。

おじさんはその言葉を言う時、どんな顔をしていたのか

帽子で必死に涙を隠す私には
おじさんの顔を見上げる余裕がありませんでした。

私が知識として知っていることは
自分で見聞きして知ったものも勿論あるけど、
教えてくれた人がいるから
知っていることが多いんだなと思いました。

そして、その知識に
悲しみが伴ったとしても

忘れてはいけないこともあるんだと…


改めて恩師の言葉をかみしめながら、感じます。

「自分が見ていないことは、見た人から聞きなさい」
その言葉の続きには

教えてくれる人がいるうちに。

という含みがあるのかもしれないと。

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