或るものの価値は、他の或るものと引き換えにできるかどうかで分かる。一方を選ぶことで、もう一方が一生手に入らないとしたら、どちらを選ぶか。コーラとビール、うどんとそば、辛いものと苦いもの、赤いものと青いもの、家族と仕事、金と力、愛と金、金と命、力と命、仕事と命、家族と命、プライドと命。そう、命と引き換えにできるものは、かなり限られる。逆に言えば、本当に大切なものなど、殆ど無いという事だ。命より金をとる馬鹿はいない。命より力をとる馬鹿はいない。なんとなく大事だと思っているもの、その殆どが、実際はつまらなくてくだらなくて、大した価値の無いものである。命と引き換えにできるか。これを基準にすれば、人生に悩む事などほぼ無くなる。家族と命、迷わず家族を選べるのなら、生き方に迷う理由など無い。とにかく家族を大事にすればいい、それだけの事だ。主体性? そんなものはどうでもいい事だ。主体性と命、どっちが大切か、考えるまでもない。自己実現? それもどうでもいい事だ。自己実現と命、どっちが大切かなんて、考えるまでもない。
命と引き換えにしても手に入れたいもの、守りたいもの、それだけをシンプルに追求すればいい。人生は、それだけでいい。