そうなのだ。自分で思うほど世界に憎まれてなどいないのだ。世界はこちらの事情など素知らぬ顔で、淡々と悠々と流れている。世界に問い掛け、訴え続けていたと思っていたその行為は、唯自問自答を繰り返していただけであった。己が創造し、己の想像に当て嵌め、己で満足していただけの事。不安や失望で心を満たしていたのだ。
世界に敵意など無い。悪意など無い。勝手な期待、裏切りさえ妄想で、その実態は、一人芝居。素直になれ! 自惚れるな! 真っ直ぐに立ち、世界を見つめろ! そして信じろ! 今、ここに居るという事実を、喜べ!