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34 どうすれば完全なバイリンガルになれるかというと。

そもそも、校長先生が娘の学校を作ろうと思われたのは、都内のインターナショナルスクールで長く子どもたちを教えてきた経験からだそうでした。

親が英語を身につけさせたいからと、インターナショナルスクールに入学してきた日本人の子どもたちは、ある程度までは英語力が伸びるけれども、ある一定で伸び悩んでしまう。
それも英語力だけでなく、日本語も怪しくなってしまう。

海外留学させる場合も同じで、ただ英語の環境にいれば完全なバイリンガルになるわけではなく、むしろ英語も日本語も中途半端になってしまいやすいそうなのです。

親から見ると、
「家では日本語を話しているし、英語も日本語もしゃべれている。」
ように見えるかもしれませんが、大学に行ったり社会に出たりしてから、大学レベル、社会人レベルの言語力が身に付いていないことに気づいて、本人が苦しむことになるかもしれません。

じゃあ、できるだけ小さい頃から日本語も英語も身につけさせるようにするといいのかというと、それもまた同じ、両方が中途半端になる可能性があります。


二つのしっかりした言語の柱を作るためには、その土台を作る必要がある。

カナダのバイリンガル教育などを学び、それに気づいた校長先生は、完全な日英のバイリンガルを育てるための学校を作ることにされたのでした。


当時は私も、
「こんな学校にいさせても、全然英語がしゃべれるようにならない。」
と、学校が大好きな子どもたちを転校させてしまう親たちを、黙って見送るしかありませんでした。

今思うと、そうした人たちに限って、この学校で行われているバイリンガル教育についてのセミナーを受けていないか、ちゃんと理解していなかったよう。
バイリンガルがどうやってできるか、その仕組みを知らないで、表面的に「英語がしゃべれているかどうか」で判断していたようです。


今なら私も、「それは違う」とはっきり説明できます。
そこで、この学校のセミナーで教わったことや、娘の体験を通してわかったことを、ここにまとめてみようと思います。

親子ともにこれを理解しておくと、子どもが英語・日本語、あるいは他の言語を自在に操れるようになり、マルチリンガルになることも可能でしょう。


他の保護者の方の話などもあるので、以下は有料記事とさせていただきますが、バイリンガル教育に関心のある方はぜひ参考にされてください。



1 バイリンガルができあがる仕組み


この学校では、親はこう指導されていました。

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