僕の装備品
君のことを愛したいのに
どうしても愛することができない
せめて友だちでいたい
でも君は
僕の言うことなど聞きもしない
いきなり襲ってくる
刺せるところならどこでも刺してくる
僕も仕方なく
身を守る
先制攻撃だってする
お互いに相手を尊重し合おう
自分とは違う生き方も認め合おう
君のことを理解しようとした
これまでのことを水に流そうともした
ブーンという音がすべての努力を台なしにする
キンチョールにフマキラー
虫コナーズにアースノーマット
蚊取り線香に虫除けスプレー
アフリカで買った虫除けクリームだってある
僕の装備は増える一方だ
君は僕の血を吸いにくる
僕は君を殺そうとする
親鸞さん マルクスさん 万国の労働者よ
僕らはこんな生き方しかできないのですか
せめて君が人間なら
耳障りな羽音じゃなくて
君の胸の高鳴りを聞くことができるのに
(つぶやき)
去年の今頃『愛しのカトリーヌ』で蚊との闘いを書いたとき、
何か言い足りないもどかしさを覚えた。
そこで今度は前とは違う視点で書いてみた。
私の蚊との闘いは続く・・・・・・。