これから臨床心理士/公認心理師を目指す人へ
もうすぐ第8回の公認心理師の試験が始まります。
こちらは国家資格ですが、臨床心理士という民間資格もあります。
心理の国家資格は、資格化してからは、まだまだ歴史は浅いのですが、
一口に臨床心理士/公認心理師と言いましても、ピンからキリまでというのが私の印象です。
臨床心理士/公認心理師は、大学院を修了しなければならないというルールがありますが、机上の勉学や理論さえできればカウンセリングができると
思ったら、それは大間違いです。
困っている人を助けたいというのは、
人として、とても立派な志であり、素晴らしい心意気だと思います。
しかし、それを「いざ」という場面で、
どれだけの重い責任を負うことを覚悟して対応できるでしょうか?
本当に、人間「ここぞ」という時にこそ、その人の本性が現れるものです。
私が見てきたケースでは、
希死念慮を訴えている人の相談が上がってきても、
対応を面倒くさがって、相談が入ったその日は何も対応せず、
組織に報告もせず、翌日勤務の私に全部丸投げしてきた
臨床心理士(大学院研究員)がいたり、
あるいは、大学の准教授でありながら希死念慮を訴えてきた
クライアントのケースを私に丸投げして、
挙句に「私はこの件にはかかわりたくない」等と言い放つ人がいました。
どちらも人のケアに携わる資格を持つ人たちですが、
上記のような対応をするのには本当にドン引きしました。
ご立派な肩書がある人ほど、実はクソのような人間である場合もあり、
本当に「人は腹の底では何を考えているのか分からないものである」
ということを教えられたように思います。
「人のふり見て我がふり直せ」ではないですが、
でも、それは本当だと思いました。
「困っている人を助けたい」という志が、
実はただの自己満であったということにならないよう
これから先、臨床心理士あるいは公認心理師を志す人には、
覚悟をもって臨んでいただきたいと思います。