UXデザイナーとして居心地のいい場所から一歩踏み出した話
居心地のいい場所や心理的な安全領域を英語で "Comfort zone" と言います。 Comfort zone を抜け出すということは、つまり、いつもとは違う環境に身をおいたり、新しいことにチャレンジをしたりして自分の成長を促すこと、と言えるかと思います。
そして今年はUXデザイナーとして、この Comfort zone から一歩踏み出すことができました。
これまでのnoteで過去の話を書いているのでお気付きの方もいるかもしれませんが、わたしはもともとずっと同じところにいられずに5年(もしくはそれ以下)で職場や環境に飽きてしまうタイプなので、飽きないように常に新しいことにチャレンジしている方だとは思います。
今回のチャレンジは、何回断ろうと思ったかわかりません…
が、友達が背中を押してくれたり、一緒にチャレンジしてくれたおかげで完遂できました!
新しく挑戦したこととは
ずばり、英語でカナダの大学が開催するUXデザインハッカソンのイベントのメンターをしました!
これまで日本語でWebデザイナーを目指す方のメンターはしてきましたが、それはFigmaやSlack上でコミュニケーションをとって、出された課題を添削するもの。
今回のメンターは聞かれたことにその場で答える瞬発力や、そもそも英語で聞かれたことに英語で答える力が必要で、これまでしてきたメンターとは全く異なるものでした。
なぜこのメンターをすることになったかというと、ほぼ毎月参加していたUXデザイナーが集まるイベントの運営メンバーと仲良くなり、その中のひとりに声をかけてもらったのでした。
UXデザインハッカソンは2週間、参加するチームは40以上、しかも各チームに参加者が4人いるとのことで規模も大きくて徐々に不安に…!
でも友達に「のりこならできるよ!もし心配なら日本人の参加者を集めたチームのメンターにしようか?(日本語が話せるからという意)」と言われるとなんとなく悔しくて「いや、大丈夫、やってみる!」と返事をしてしまいました。
でもまだなにをやるかも全くわからなくて漠然とした不安があったので、当時バンクーバーにいて今は日本でUX Researcherとして活躍されている友達に「一緒にやろう」と声をかけたところ「やってみます」との返事。
この言葉と、一緒にメンターとして参加できることにかなり支えられて乗り越えることができました。
わたしが受け持ったチームの参加者の中にはUXデザインのコース的なものをとっている方もいたし、そしてなによりみんなが優しくて、2週間ときには夜中まで起きながらも乗り切り、最終的にこのチームは全体で4位をとることができました!!!
順位はおまけですが、このチームのみんなには本当に感謝しています。
わたしはアドバイスする側だったけれど、このみんなにもとても支えられました。
ここで唯一後悔したことが…
それはハッカソンのオープニングセレモニーで「他のメンターとFire Side Chat(キャンプファイヤーのように囲んで座り、数名で与えられたトピックについて話すようなこと)に参加してもらえませんか?」と聞かれて断ってしまったのでした。
要は、登壇して参加生徒や他のメンター100名以上が見守る中で自分の経験や考えを話すというもの。
はい、無理!と思って断ってしまいましたが、当日他のメンターが話している様子を見て「このくらいのカジュアルさで良いなら話せたのに、なんで断ってしまったんだろう!」ととても悔しい思いをしました…。
そしてもうひとつの挑戦をすることにした
上記のハッカソンのメンターをしたことをきっかけに、同じ大学のビジネス学部の生徒が有志で行っている女性向けのワークショップに、UXデザインのインストラクター、ワークショップファシリテーターとして登壇することになりました。
前の段落で書いた悔しさから「次回はテーブルファシリテーションのようなメンターだけではなく、登壇したい」という思いが強くなっていたため、不安がありつつもお誘いを快諾しました。
生徒が40人近く参加すると言われていて「快諾しなければよかった」と何度も思ったし、スライドを用意しようとしていた週にコロナになって悔しくて泣いたけど、イベント告知が直前すぎたこともあり結果的に参加者が15名ほどでとてもアットホームで安心して話せました。(それでも緊張して超早口になってしまったが)
「講義の内容はデザインスプリントとは?」とか「UXデザインとUIデザインの違い」など、UXデザインを学んでいる方にとってはベーシックな内容でしたが、いろいろな学部の方が参加されるとのことだったので易しめにしました。
このイベントは5週連続で、5段階あるデザインスプリントの共感、定義、アイディエーション、プロトタイプ、テストを毎週学んでいくものでした。
わたしは初日だったので、最初の項目である「共感」に関する内容もお話ししました。
そのあとは実際にアプリをひとつ指定してターゲットユーザーを考える、そのユーザーに共感する、そしてそのアプリのコンセプトを考えてみるワークをワークショップ内で行いました。
挑戦して感じたこと
新しいことって挑戦するまで本当に緊張しますよね!!!
会社を辞める、新しい職場で仕事をする、海外旅行に行く、新しい言語を初めて話す…いろいろな挑戦がありますが、Comfort zoneにいがちな人は「できない理由」を頭の中にたくさん作っているのだと思います。
お金がない、時間がない、自信がない、頭が良くない、運動神経が悪い、英語が話せない、やったことがない、などなど…わたしも「英語が不安」という理由をつくってハッカソンのイベントの登壇を断りましたが、何ヶ月も後悔しました。
ですが、今回実際に登壇したら「なーんだ、こんなものか!」と思いました。なんなら「15人〜!?もっとオーディエンスをちょうだいよ!」とまで。
あんなに不安だったのはなんだったんだろう?
ただただ、まだ発生してもいない、もしかしたらもしかすると発生するかもしれない問題を思い描いては不安になっていただけでした。
まず、今に集中すること。
問題がたくさん思い浮かぶのであれば、思いつく問題をなるべく潰せるように努力をする。登壇するのが不安なら100回でも200回でも練習すれば、その練習したという事実が自信をくれます。
来年もいろいろな新しいことにチャレンジをしたいし、このnoteを読んでくださった方が、チャレンジしようと思っていることに一歩踏み出せるように祈っています🕊