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十六夜草子(散文)

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日々の暮らしの中で思ったこと、経験したことなどを徒然なるままに書き連ねています
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記事一覧

ロベルト・シューマン Robert Schumann

アイドルのファンは、誰より応援している子のことを「推し」という。 流行りのアニメやマンガ…

朽木(くつき)のシコブチさん − 志子淵神社(滋賀県高島市朽木)

京都と若狭の小浜の間には通称「鯖街道」という古い道がある。 若狭湾で採れた魚介類をできる…

昭和の秋旅

私の父方の祖父は、丹後の郷土歌人・俳人だった。 青霞(せいか)というのがその号だ。 没年は…

秋の海 丹後宮津

秋の海辺は表情豊かだ。 海沿いの道で車を走らせると、岬や入り江をぐるりとまわるごとに、違…

トリエステの風

私がプロフィールページに使っているイラストについて説明しておきたい。 この絵は、私の「京…

浄土のような光景ー長浜の思い出

暑すぎる日々が過ぎ去り、ようやく秋らしくなり始めたと思ったら、とたんに冷え込むようになっ…

宗谷岬に立つ

北緯45度31分 日本最北端の地、宗谷岬。 私は2024年9月26日にこの地をひとり訪れた。 北欧やスコットランド北部あたりを思わせるような荒涼とした海岸線。 当地の冬期の厳しい自然環境を想像させるが、訪問した日は穏やかな秋の空の下。 風はやわらか、海も静か。 水平線のはるか先には樺太の島影もうっすらと見えた。 岬の背後の丘の上には、赤と白に塗り分けられた灯台が立つ。 殺風景な光景のなかでは、ひと際かわいらしく見える建物である。 同じ丘には並ぶように旧陸軍のトーチカ状の望楼が

案山子(かかし)

最近、案山子をとんと見かけなくなった。 私が子供の時分-昭和40~50年代頃は、まだまだいた…

室戸台風の記憶

90年前(1934年/昭和9年)の昨日(9月21日)は、室戸台風が西日本を襲った日だった。 上陸時…