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ヘタな人生論より葉隠

 今年最後に読んだ本になります。

 「葉隠」に興味があったので、読んでみることにしました。
2004年とずいぶん前の本になりますが。
葉隠とは佐賀鍋島藩の「山本常朝」という人が口伝で伝えたものを書き記したものです。
「武士道とは死ぬことと見つけたり」の一説が有名ですね。

 いろいろと人生論としてためになることが書いてありましたが、後半は会社で課長か部長になっている人向けの話のようでした。
私にはあまり関係がないかな・・・。

 それでは、印象にのこった3つの事柄の感想を書きます。

・十五年先を思って生きれば必ず運が巡ってくる


 常朝は、「気長にかまえてひと踏ん張りすれば、やがて必ず陽の目を見る」と言っています。気長にかまえていれば、やがて時節が到来するものだと。
十五年先というのは、やや長すぎる気がしますが、成功するためには気長にかまえてやれということですね。
短期ではなく、長期でものを見ろってことですか。
今、うまくいっていなくても、先を見据えてコツコツ取り組んでいれば、陽の目を見る。
だから、腐らずがんばれ、と常朝は言いたかったのかもしれません。
私も、気長にかまえてがんばっていくとしますかね。

・才気をひけらかす者は組織人として成功しない


 この格言は常朝の言う通りだと思いました。
才能をひけらかしてばかりすれば、やっかみを買って嫌われてしまいます。
「出る杭は打たれる」なんてことわざもありますし。
解説者の人は、「ほんとうに突出した杭は、自然のうちに突出しているので、周囲のほうが先に認める」と言っています。
本当にすぐれた人は才能をひけらかさなくても、周囲が認めてくれるものなのですね。
「能ある鷹は爪を隠す」ということわざもありますし、才能をひけらかすことはしないでおこうと思いました。

・人生は短い。好きなことをして暮らせばよい


 この本の最終章の常朝の言葉です。
「好きなことをして暮らせばよい」とは、今までお堅いことばかり言ってきた常朝にしては以外な言葉だと思いました。
若い藩士には言えない、なんてことも書いてありましたから、秘めたる言葉だったのでしょう。

 でも、実際その通りなんじゃないかな、と思います。
本田健さんなんかも、大好きなことをして暮らすことを推奨しています。
ウォーレン・バフェットみたいな成功者は自分の好きなことを仕事にしたから成功した、と聞きます。
だから、常朝の好きなことをして暮らせばよい、という言葉には大賛成です。

 私も、これからは好きなことをして暮らしていこうと思います。


 葉隠には、いろいろな人生訓がありました。
組織人としてどうあるべきか、という教えって感じですかね。
「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉が、死ぬことを推奨しているわけではなく、死んだつもりになって事に当たれという教えだったとは知りませんでした。
泰平の世を生きる若い藩士への教えだったんでしょう。


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諸葛鳳雛@真・歴史探偵
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