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文学少女になり損ねたもので

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本にまつわるあれこれ。
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#初めての純文学

純文学とは二度出会う

 私は純文学が好き、らしい。
 でも、この本が好きです、とは言えても、絶対おすすめだから読んで、後悔させない、とか、そういうことがあんまり言えない。
 何を隠そう、わたしが文学に惚れ込んだきっかけは宇佐美りんさんの『かか』(第56回文藝賞受賞)でした。
 でも不特定多数に薦めるにはこの本、主人公の語りも痛みもある意味ショッキングというか、自分の中に入れるには異物感が強すぎるのではないかと思うわけで

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