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ASDに「適量」は禁句だって言ったじゃないか

昨日、新品のヘアトリートメントを使おうとして、手が止まった。
「タオルドライ後、適量を手のひらでよく伸ばし、ご使用ください。」

いやいやいや。適量って、何やねん。
500円玉くらいとか、東京ドーム⚪︎個分とかも正直苦手やけど、適量が一番敵わんわ。

ASDは、普通が苦手である。
普通に、適当に、そのへんに、そして適量。
これらの言葉が全く理解できないのだ。

言葉としての理解はもちろんできる。ただ、自分の物差しで実行した「普通」や「適当」が、世の中と全然一致していないだけ。
大体の数値や範囲を言ってもらわないと、全く想像がつかない。
逆に周りの人間は、なぜそんなアバウトな言葉で理解ができるのかが不思議でしょうがない。

確かに、ヘアトリートメントで考えればわかる。
髪の長さや量は人によるし、手の大きさも人による。だったら大体この量って言うよりも、適量の方で表記した方が早い。
そして、大多数の人間はその単語だけで、大体どれくらい必要なのかを把握できるのだから。

マジョリティーに合わせる世の中なら、流石にそれぐらいは目をつむるしかないと思う。
「ショートの方はこれくらい、ミディアムの方はこれくらい、ロングの方は〜」って書いてたら、文字数制限なんかあっという間に超えてしまうし、ほとんどの人は鬱陶しく感じるだろう。律儀でありがたいと思う人もいるが(私)。

だから、社会に対してはそんなに文句は言わない。私がムカつくのは、全員がわかると思い込んでいる人だ。

適当に入れといてと言われて入れたら、大体怒られるし、そのへんに置いといてと言われて置いたら、無言で片付けられる。
そのくせ、この辺でいい?ってこっちが聞いたら、「その辺って言うてるやん。なんで聞くん?」とか逆ギレしてくる。そう言う人。
マジで意味がわからない。

こういう人に、ASDは辟易している。
そして、めちゃくちゃ傷つけられている。
キサマの普通が普通と思うなよ。

結局、ヘアトリートメントは適量を出した。
私の適当な量という意味で。

案の定、ベタベタになった。

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栖山 依夜
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