クレーム・ブリュレを語る
クレーム・ブリュレ Crème Brûlée
フランスのデザート。ブリュレは「焦げ た」意で「焦げたクリーム」のこと。皿に生クリームと卵黄を主にした一種の カスタードクリームを敷き、その上にカソナード(粗糖)をふりかけ、焼きゴ テやバーナーで短時間に焦がして、表面をカラメル状にしたもの。カラメルカスタードともいう。表面がパリッとした焦げたカソナードの下からトロリとしたクリームが出てくるのが特徴。対照的な食感が味わえる。 起源には、D1970年頃始まった仏料理ヌーベルキュイジーヌの旗手の一人ポー ル・ボキューズが、昔からのデザートである「ポ・ド・クレーム(壺に入った クリーム)」を、皿で供するタイプにアレンジしたもの②スペイン東部のカタロ ニアの家庭で生まれた(スペイン) ③フランスからスコットランドに嫁いだ貴 婦人が伝えた古い料理がベースになって生まれた(イギリス)など諸説がある。
みなさんはクレーム・ブリュレを食べたことがありますか。食べた方で口に合わなかった方いらっしゃいましたらコメントでその理由を教えていただけませんか。今後この素晴らしいいデザート世に広げるためみなさんの意見を参考にしたいのです。よろしくお願いします。
私はこのデザートが大好きで自宅でも作って食べるほどです。お家時間を利用して今回も自宅で作りました。このデザートがなぜ美味しいのかを解説し魅力をお伝えしたいと思います。
卵は卵黄のみを使用します。卵白は弾力を生みます。クレーム・ブリュレにおいて口の中での跳ね返りは必要ないので除外します。”究極の滑らか”を追求しましょう。そしてたっぷりの生クリーム。このクリームの乳脂肪によりコクと滑らかの軸が出来上がります。そして絶対に忘れてはならないバニラビーンズ。必ず入れて下さい。これが入る入らないではライスとカレーライスぐらい違います。カレーライスを食べましょう。幸せになれます。
クリームの部分はコクの賜物。このコクをしっかり感じさせるポイントが器選びにあります。グラタン皿のように浅いものとココット型のように深いもの、大まかにこの2パターンではないでしょうか。私は深さのある型を必ず使用します。必ずです。スプーンでたっぷりすくいとれる形状によりバニラの香りやクリーミーなコクをより感じやすくなります。スプーンの湾曲部分がクリーム部分に全て埋まるぐらいのサイズ感が目安です。。火入れの際も薄く平らに焼くより厚みをもって焼く方が中心部はより滑らかでクリーミーです。牛肉を焼くとき細切れで焼くよりブロックで焼く方が間違いなく美味しいです。そんなイメージでしょうか。
上の引用欄の説明では”トロリとしたクリーム”とあります。しかし私が目指すのはスプーンを入れても形を保ち、しかし口に入れたらサッと分散していくそんな火入れです。トロリではこの後出会うキャラメルと固さの差が生じクリームを堪能できないでしょう。あしからず。
ここへ苦味のアクセント。キャラメリゼを施します。キャラメリゼの手段はさまざまありますが、バーナーでキャラメリゼするのが最も美味しくかつ美しく仕上がります。炎をあてキャラメル化が進行すればするほど甘みは無くなり苦味と香りが増していきます。このキャラメリゼが中途半端だと甘味だけが際立ち最後まで美味しく食べられません。しっかり焦し苦味を与えます。
そしてもう一つのアクセント要素がこのキャラメルの食感です。キャラメルが冷え固まりパリッとした食感が生まれます。この心地の良い食感が最後まで食べ飽きないポイントです。
さらに私のブリュレの画像をよく見ていただきたいのです。キャラメルが全体に同じ厚さで淵まで行き渡っています。すぐにGoogle画像検索で”クレームブリュレ”と検索してみて下さい。中央部分はよく焼けているのですが周りまでキャラメルが至っていないモノが多くないでしょうか。仕上げがシンプル故、装飾の要素はこのキャラメルの艶にあります。艶は人の目に留まりデザートを美味しそうに見せてくれます。お菓子屋のショーケースを思い出して下さい。フルーツを使ったお菓子はツヤツヤしていると思います。これはナパージュという艶出しを塗っているからです。フルーツタルトはまるで宝石のようではありませんか。食べ手を魅了する工夫です。
このデザートも然り、丁寧にキャラメリゼする必要があります。是非Googleの画像と私のブリュレと見比べて確認してみて下さい。どちらのブリュレが引き寄せられるかを。
私がクレーム・ブリュレを口にすると、表現が独特ですが”気持ちいい”と感じます。幸せを感じます。ドーパミンが分泌されているのがリアルにわかります。これは大袈裟ではなく本当に感じるのです。ここまで解説してきたポイントをクリアしてるブリュレに出会えたのならきっとみなさんも同じ感覚を味わえるでしょう。
陶器の器一つに美味しさの要素がこれほど集約されています。この記事をご覧になった上で今一度クレーム・ブリュレと向き合ってみて下さい。また新しい発見に出会えることをお約束します。
ありがとうございました。
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