子供の助詞の獲得
おはようございます。いわたコトバのそうだん室の言語聴覚士の岩田です。
先週から急に鼻が出始めました。秋の花粉が飛んできたんだと思います、、
さて今日は「子供の助詞の獲得」についてお話しです!発達障害のお子さんをお持ちの方には、言葉の発達に関して気になることが多いかと思います。特に、助詞がうまく使えないと、文全体の意味が伝わりにくくなってしまうこともあります。そんな時、どうサポートすればいいか悩まれるお母さんも多いのではないでしょうか?
助詞とは?
まず、助詞って何でしょうか?簡単に言うと、助詞は言葉と言葉をつなげて、意味をはっきりさせるための言葉です。例えば、「が」「は」「を」「に」「と」など、普段の会話でよく使われているものが助詞です。この助詞が正しく使えることで、文章や話の内容がより分かりやすくなっていきます。
たとえば「りんごを食べた」と「りんごが食べた」では意味が大きく変わりますよね。「を」か「が」を正しく使わないと、何が誰に対してどうなったのかが曖昧になってしまいます。お子さんが言葉を学ぶ過程で、この「助詞」をしっかり身につけることは、日常生活でのコミュニケーションにとても大切です。
助詞の獲得順序
次に、子供が助詞をどのように覚えていくかについてです。実は、助詞には獲得しやすい順番があると言われています。まず最初に獲得しやすいのは「が」「の」などの比較的シンプルな助詞です。たとえば「ぼくの」「いぬが」など、主語や所有を表す助詞が使えるようになるのが早いんですね。
次に覚えるのが「を」「に」「へ」などの目的語や方向を示す助詞です。これらは少し使い方が複雑になるので、自然に使えるまでには時間がかかることもありますが、慣れてくるとだんだん上手に使えるようになっていきます。
最後に、少し難しい「で」「と」「から」など、動作の場所や相手、理由を表す助詞を覚えることが多いです。この段階では、文全体の構造がしっかりしてくるので、会話もさらにスムーズに進むようになります。
しかし、発達障害を持つお子さんの場合、助詞の獲得が通常よりも遅れることが多いです。焦らずに、まずは覚えやすい助詞からゆっくりと教えていくことが大切です。
助詞を鍛えられる遊び
では、どうやって助詞を覚えさせてあげればいいでしょうか?お子さんが楽しく助詞を学べる遊びをいくつか紹介させてください。
「何がどこに?」ゲーム
例えば、ぬいぐるみやおもちゃを使って、「くまさんがベッドにいるよ」とか「ボールが箱に入っているよ」と言いながら、一緒に遊んでみましょう。これによって、「が」「に」などの助詞の使い方を自然に覚えていけます。「どれがどれを?」絵カード遊び
絵カードを使って、「犬がボールを追いかける」「猫が魚を食べる」など、主語と目的語を考えながら助詞を使ってみましょう。例えば、「誰が何をしたのかな?」と質問することで、「が」「を」の使い方に慣れることができます。「宝探し」遊び
家の中におもちゃやお菓子を隠して、簡単なヒントを出しながら探す遊びです。「ぬいぐるみがソファの上にあるよ」や「おやつはテーブルの下にあるよ」と、場所を示す助詞「の上」「の下」「の中」などを使います。実際に探しながら、助詞がどのように使われるかを体験し、遊びの中で自然に覚えていくことができます。
まとめ
お子さんが助詞を上手に使えるようになるまでには時間がかかることもあります。しかし、一緒に遊びながら学ぶことで、楽しく身につけていくことができます。無理に正しい使い方を押し付けるのではなく、会話の中で少しずつ助詞の役割に気づいてもらうように工夫していくことがおすすめです。
助詞を覚えるのに「間違えながら学ぶ」ことはとても大切です。お子さんが間違った使い方をしても、優しく訂正してあげてください。そして、たくさんの言葉に触れることで、自然と使い方が身についていきます。
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