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小学校3.4年生からのつまずきの原因(言葉の意味が狭い)
おはようございます。いわたコトバのそうだん室の言語聴覚士の岩田です。
春に向けて花粉が飛び始めてる、、?
今日は「ことばの意味を柔軟に考える力」についてお話ししたいと思います。
お子さんが学校の授業についていくのが難しいと感じたことはありませんか? その原因のひとつに、「ことばの意味を状況に合わせて考えるのが苦手」ということがあります。
ことばの意味は一つじゃない?
ことばの意味は、使われる状況によって変わることがよくあります。例えば、「切る」という言葉。
「包丁で野菜を切る」というのが一番なじみのある使い方かもしれませんが、実は「切る」には他にもいろいろな意味があります。
「水を切る」(ざるで水を落とす)
「スイッチを切る」(電気を止める)
「気持ちが切れる」(集中力がなくなる)
「関係を断ち切る」(人間関係を終わらせる)
このように、一つのことばがいろいろな場面で使われるのですが、ことばの理解が苦手なお子さんは「切る=はさみや包丁で切ること」と思い込んでしまい、それ以外の使い方がピンとこないことがあります。
ことばの意味を広げることが大事
この「ことばの意味の幅が狭い」というのは、外国ルーツのお子さんや、日本語の語彙が少ないお子さんによく見られる特徴ですが、実は発達障害のあるお子さんにも共通していることがあります。
例えば、学校の国語の授業で「水を切る」という表現が出てきたとき、「水がどうやって切れるの?」と疑問に思ってしまうかもしれません。また、「スイッチを切る」と聞いて、「スイッチをナイフで切るの?」と考えてしまうお子さんもいるかもしれません。
このように、「ことばの意味を柔軟に考える力」が弱いと、文章を読んでも意味がわからず、勉強がどんどん苦手になってしまいます。
ことばのセンスを育てよう!
では、どうしたらことばの意味を広げることができるのでしょうか?
① いろんな使い方を一緒に考えてみる
日常の中で、お子さんが知っていることばを使って、「ほかにどんな意味があるかな?」と考える時間を作るのがおすすめです。
例えば「開く(ひらく)」ということばなら、
「ドアを開く」
「花が開く」
「会議を開く」
「心を開く」
こんなふうに、たくさんの使い方があることを伝えると、ことばの意味がぐっと広がります。
② たくさんの場面でことばに触れる
本を読んだり、ニュースを見たりすると、日常会話ではあまり使わないことばに出会えます。そのとき、「このことば、こういう意味でも使うんだね!」と声に出して気づきを共有すると、お子さんの語彙力がどんどん増えていきます。
③ 文脈をヒントにする
「ことばの意味がわからないときは、その前後の文章から考えてみよう!」と伝えてあげましょう。ことばの意味は、前後の流れから想像することで理解しやすくなります。
ことばの力が伸びると…
ことばの意味を広く柔軟に考えられるようになると、文章を読む力がぐんと伸びます。それだけでなく、相手の話していることを正しく理解できるようになり、コミュニケーションもスムーズになります。
お子さんが「ことばの意味がわからなくて困っているかも?」と思ったら、ぜひ今日お話ししたことを試してみてくださいね。
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