【ゲームレビュー・ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク:クリア後ネタバレ】超良質なシリーズ、まだまだ噛めば味がでる、次回作にも期待!
2022年11月9日に発売された「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」(SIEサンタモニカスタジオ)についてレビューしています。ネタバレ全開です。
総評:
発売から2年ほど経って、ずっとずっとやらなきゃと思っても他にやることがあって、とうとうプレイして、そしてやり尽くしました。
クレイトス(ゲームの主人公)もアトレウス(主人公の息子)も、第1作に引き続いて第2作目の本作も、1週目まではやりつくした自分(筆者)、本当にお疲れさまでした!というのがまず、出てくる言葉です。お腹いっぱいです。
で、総評としては、同じ年にはエルデンリングがライバルだったので、GOTYなども逃しましたが、十分にGOTYな一品でした。開発元はやるべきことを最後まで、しっかりやってくれたという感想です。ただ、100満点かというと、やはり1作目の完成度が高かったため、その二匹目のどじょうを隠すことなく狙って、ふまえてきた点は良くも悪くもあった気がします。つまり、既視感あり。そして、本来は3部作を予定していたところ、きゅうきょ2部作にしたために、最後の最後でたしかに、駆け足感があったところは、点を落とすのかなと思います。本来は、テュールの正体が判明してブロックがやられたあたりで2作目は終わりで、闇落ちシンドリがデフォルト状況で3作目に続いていたのではないでしょうか。なので、S評価よりもA+評価にしておきます。
3作目があったらゆっくりやりたかったのはやはり、アースガルズのがっつり探索、スルトやスルトの妻も含めたラグナロク周りのストーリー深掘り、ヨルムンガンド関連のストーリー深掘り、ヨトゥンヘイムの巨人の死体だらけな地域への探索、DLCで行けたヴァルハラを超えて、死んだ戦士エインヘリアルだらけの地域で歴代の強戦士らと戦うエキストラコンテンツ、世界樹を登った先にある世界や女神がいた海底のさらなる探索、そして、闇落ちしたシンドリを救う旅などなどでしょうか。3作目、あってもよかったのに。
本作に本当に感謝したいのは、やはり、本作と前作があったからこそ、北欧神話に興味を沸かせてもらったことです。音声付きで難しかったり複雑だったりする単語を発生してくれるので、すごく覚えやすかったです(ヴァナディースやらイーヴァルディやらスヴァルトアルフヘイムやら。。。汗)。クリア後には、しっかりと北欧神話関連の本を買って、復習できそうです。ラグナロク(なんとなく叫びたくなりますね)!
グラフィックはホントすばらしいです。むしろ高精細なPS5でやると、細部まで凄すぎてよくわからない、目が疲れる感じです。
音楽も相変わらず、すばらしいです。GOWシリーズの主旋律(ダーンダーンダーーンです笑)がいろんなところで響いてきます。これが響いてくると、クレイトスの暗い過去との対峙を予感するわけです。かといって音楽まかせなシーンはなく、あくまでストーリー(ドラマ)ドリヴンな作りだったと思います。
バトルは相変わらず高難易度ですね。「バランス」(ノーマルな難易度)でやりましたが、裏ボスのフルールフとグナーはひとつ難易度を落として倒せました。死にゲーです。汗笑
ルーンアタックの連発が前作よりもできない仕様なので、通常攻撃の連続性をもっと工夫する方向性になっていて、これはこれで、よい調整だったと思います。
結局、オノでも刃でもなく、槍好きになれたので、しっかりと本作の新要素を楽しめました。
キャラクターとしては、トールのキャラはストーリーの根幹にも関わってきていて、しっかりと深みが出てましたね。一方、オーディンに関しては、もう一歩二歩くらい、その凄みを演出してもよかった気がします。単純に、ラスボスとしての強さ(というか弱さ)が印象に残らないだけではなくて、こいつの本気はすごい、と思わせるだけのびっくり要素があってもよかったかもしれません。さすが主神、という貫禄、さらに工夫して欲しかったなというのが、勝手な印象です。例えば、戦いだすと急に最盛期の年齢に若返るとか、戦闘力自体の高さをがっつり感じさせて欲しかった気がします。ただ、主神が骨の髄まで狡猾という設定は、こんな脳筋だらけの世界で、いいポジショニングだとは思いました。たぶんオーディン、最後の最後まで、おしゃべりすぎるんだと思います。いきなり黙り込んだ後が、いちばん怖いはずなんですが、それがなかったんでしょう。文化差かな。。。
謎解き要素は、相変わらず面白かったです。いつも思うんですが、誰がこんなこちらの状況に合わせた、微妙ないやがらせをしてくるんだろうと、しても仕方がない突っ込みが浮かんでしまうんですが、でもストーリーの進捗に合わせたパズル、個人的には好きです。
トロフィーコンプリート(トロコン)は、大変なんですが、無難なトロフィーばかりですし、進捗度がパーセントでわかりやすいので、楽しくコンプリートできました。2週目やただ作業量が多いとか、突拍子のない動作を求められたりとか、ただただ運が必要なトロフィーは、個人的には蛇足で、げんなりする方です。本作にはそういうトロフィーはありませんでした。良心的な設計に感謝。
DLCのヴァルハラも、おおむね満足です。しっかりとGOWシリーズの最後のコンテンツとして、いろいろな深みを出してくれる内容でした。やはり、ネタバレ全開ですが、戦いの神であるテュールとやっとガチンコバトルができるのが盛り上がりましたね。いろんな武器(日本刀みたいなのが最終兵器)を使ったり、多彩な攻撃をしてくるあたり、さすが北欧の戦いの神って感じでした。本編ではなんだか、そんな馬鹿な、って感じの展開で、ぱっとしない役回りでしたが、DLCで花咲いた感じです。戦闘服も別に用意されてたあたりも、良かったです。ちなみに、テュール戦はすべて、運よく一発クリアだったので、ストレスフリーで終われました。ゲーム体験の成否も結構、クリア後の評価に響いたりするので、これもまた、幸せでした。
ただ、ヴァルハラもエンディングを見た後さらに続くので、本当にすべて見終わり聞き終わるところまでやろうと思うと、もうお腹いっぱい過ぎました。私はカリオペのフルートを2本とったあたり、ミーミルがまだシグルーンとのあれこれを話し終わる前に、ゲームを去りました。もう、お腹いっぱいです。汗笑
総じて、もちろん前作、今作ともに、GOWシリーズはA+以上です。超良質なゲーム体験です。本作ではGOWシリーズ以前のギリシア編についてもいっぱい絡ませてますから、いつかGOW3(ギリシア編)をリマスター版でやってみたいと思います。ストーリーは全部、YouTubeで見て知っているんですが、プレイ自体はまだです。
さて、次回作はあるんでしょうかねー。ギリシア、北欧と神話を私歩いてきたら、次はぜひ、インドでしょう!マヤ・アステカに行くより、インドに走った方が、タイムリーな気がします。クレイトス in インド神話、ぜひ見てみたいですね!さらに歳をとった、おじいちゃんクレイトス(ほぼ、ダルシムですね。。。汗笑)と成人したアトレウス、アトレウスとアングルボサの間に生まれた息子、ないし、娘の三世代が参戦するインド神話編、どうですかね?笑
けっこうマジでやってくれそうな気がしてきました。首を長くして、待ってます。SIEサンタモニカスタジオ、ありがとうございました!
(了)
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