音楽の友「忘れがたいこの一曲」(2020.02)
2019.2.7 ヒュー・ウルフ指揮新日本フィル@サントリーホール
アメリカを代表する作曲家、アーロン・コープランドの音楽を特集した新日本フィルの定期公演。欧米の楽団との共演が多いヒュー・ウルフの指揮によるアメリカらしい「市民のためのファンファーレ」やメインの「交響曲第3番」もよかったが、とりわけ印象に残ったのが「クラリネット協奏曲」。この協奏曲はジャズ・クラリネットの巨人ベニー・グッドマンのために書かれ、「ジャズ協奏曲」とも呼ばれるユニークな楽曲。ソリストを務めたのは新日本フィル首席奏者の重松希巳江だった。クラリネット奏者は普段オーケストラの前面に出ることが少ないが、この日の独奏は自由さと解放感に満ち溢れ、スイング感があり、軽やかで流麗な旋律を見事に吹き切っていた。
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