停戦交渉はクリミアまで退却が条件

 反転攻勢を前に、イエルマーク長官は『我々のものを全て元に戻す。そして敵は裁かれる』とツイートしている。ゼレンスキー氏と同じ見解を改めて述べたことになる。さらにシビハ副長官が、ロシア軍は『クリミアとの境界まで退却すれば「この問題を協議する外交のページを開く用意がある」と述べた』ことも報じられている。交渉条件は侵攻前の状態に戻すことが絶対的条件ということになる。

ロシアは、現況の体制で膠着化することを狙っている。長期戦による外国の停戦介入を焦らず待ち構えているようだ。但し、併合した領土は恐らく手放さないだろう。多くの兵士の死を盾に主張し続ける、それがロシアの歴史だ。一部に代理戦争の愚を理由に今こそ停戦すべき状況だ、直ちに戦闘を中止しろと言う向きもあるが、特にウ政府からは、無責任なことを言うなと反発の声が届くだろう。両政府は、将来を含め思いあぐねている筈だ。


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