「バベットの晩餐会」
アイザック・ディネーセン 原作
ガブリエル・アクセル 監督・脚本
デンマークの映画。1987年公開。
お金では決して買えないものの価値が、1万フランという金額を使って表される。バベットがほんの短いあいだ海辺に佇んでくだした決断が、それまでの長い年月の清貧な暮らしを、それがどれほど心穏やかで豊かな日々であったかを物語る。
「わたしのためでもあるのです」と言うバベットのことばと心と、それを受けとめる姉妹が尊い。
何といっても最後まで見終わったあとの清々しさは極上。あの二つの恋のどちらが欠けてもバベットの晩餐会が成りたたなかったねと、笑顔で語りあわずにはいられない気持ちになる。
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