「世界一ホッとする豚汁を届けたい。」
こんにちはいわあゆ(@iwa_ayu)です。
豚汁エバンジェリストを名乗りTONJIRU STANDという屋号を掲げて世界に向けて発信しています。本noteはその世界進出に向けプロジェクトメンバーとともに歩む変遷レポートとなります。
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TONJIRU STANDの未来を考えてる中で、どうやっていけば趣味の範囲でなく、遠くまで広げていけるか、日々思い巡らせている。
なぜ豚汁でなければならないのか。
なぜこれを事業としてやりたいのか。
誰の何を解決するのか。
自分の言葉で、シンプルにひとことで伝えられるよう言語化しよう、と、こんなことをぐるぐる考えてるとき、たまたまTwitterでフォローさせていただいてる方がtweetしてたTHE VISIONという書籍を知り、読んでみて、さらにその重要性を痛感した。
分かりやすくまとめた要約があったので時間の無い方はぜひこちらを☟
「いいビジョンは、いつの間にか「周りの人の夢」になっている」
元々企業のビジョンにグッときてしまうタチなのだけど、自分一人ではできないことを成し遂げるには、人を魅了する夢を語れることが大事だと心底信じている。
打ち手が見えない。ふと、そこに光が差し込む
「ヒエラルキーのないチームを作りたい。」
そう願いつつも、実際動き始めてみると、思うようにメンバーの自走が上手くいかないことが続く日々。
いったんのプレゼンを終え、華々しくスタートしたものの、私の構想はまだまだ「事業性」についての設計があいまいなシナリオでしかない原石。
正直、メンバーの中に数字や0⇒1に強い人が居ないのも事実。
このままでは、せっかく立ち上がったTONJIRU STANDは、ただの楽しいクラブ活動で終わってしまう。
わたしが事業に強ければ最強なのだが、経験もスキルも自分が追い付いていないことを自覚しているので、気持ちばかりが焦っていた。
なんとか突破口を見つけたく、色んな人の意見を聞こう、と動いてみることに。
そんな折、朝渋で知り合った「発酵」でビジネスをやっているタケさんを誘い、朝ごはんを食べながら、私の頭の中でまだ整理しきれてない断片的なアイデアなど、点と点をつなぐような壁打ちをしてもらった。
彼が個人で携わっている事業をブランディングしてもらった、という話をきき、ビジネスには「ストーリーが重要だ。」というヒントをもらったのです。
TONJIRU STANDの未来を描く、わくわく面白そうなアイディアを話していくうちにわたしが創り出したい世界と、豚汁というプロダクトを結ぶ1つのキーワードが生まれた。
TONJIRU STANDへの想い
世界一ホッとする豚汁を作ろう。
それを誰もが気軽に食べられる場を作って、
多くの人に届けよう。
「美味しい」の、その先にある、
ココロが豊かになるところまでをデザインしたい。
どうしてわたしは豚汁を選んだのかを改めて、ちゃんと掘り下げていく。
着想のきっかけは、知人の何気ないひとことだったのは事実。
でも、それを自分ゴト化して、可能性を信じて疑わないのは、
私の原体験にあった。
わたしの原体験
私は、いま齢40近くになっても独身でバリバリ仕事をしている。
仕事が好きなのもあるが、生きることに全力で、自分の人生を最高潮に楽しんでいる実感を得るために全速力で常に動いている。
誰かのために頑張ることも好きだから、ふと気がつくと自分の限界を超えて必要以上に頑張りすぎてしまい、倒れてから気がつくという欠点もある。
たいがい、そういうときは自分を大切にできなくて、生活が乱れ、暮らしがどんどん雑になっていく。
どうにもなくなって「さすがにこれはまずいぞ」と自覚した時、まず自分に出来ることを色々見直そうと、自分らしさを取り戻すために、私を一番救ってくれるのが・・・
料理の時間であり、手作りごはんだった。
エステの時間でもなく、高い買い物でもなく、
何の変哲もない、おうちごはん。
朝いつもより早起きをして、ごはんを作り、ゆっくり食べる。
これだけで、とても気持ちが豊かになり、
「あー、自分のために生きてるなー」という気持ちに満たされる。
この、「わたしを満たす、何気ないごはん」というもののひとつが、
具だくさんのお味噌汁なのだ。
豚汁というのは、お味噌汁の中でも最高峰レベルだと思う。
小さいころから好物だったのは、美味しいからなのはもちろん、お味噌汁なのに具がたくさん入ってて、日常の中でちょっとした幸せを感じられるからだったのかもしれない。
極端な話、ごはんと、豚汁さえあれば、一緒におかずを食べたのと同じくらい幸福感を満たしてくれる。
単純すぎるかもしれない。
でも、「こんなにちょっとしたことで、すさんだ自分を癒してくれるのか」というのは私にとって大きな発見だったし、こんな身近に人を救ってくれる存在があるならば、これを自分だけでなくもっと周囲にも提供したい。
これまでの人生で、私が常に喜びを感じてきた
「自分が体験した幸せを、他人にもシェアしよう」という行動。
これがわたしの原体験であり、TONJIRU STANDの原動力になっている。
実は研究に裏付けられた、幸福感の秘密
温泉に浸かったときに思わず「ふぅ~」と声が出てしまうように、「お味噌汁を飲むとホッとする」という感覚がある方も少なくないのではないだろうか。
最近注目を浴びている「腸活」と関連するのだが、人間が幸せを感じる「セロトニン」という幸せホルモンは、実はその90%が腸で作られていて、その腸の健康を保つのが、腸内細菌であり、それらを活性化させるのが「発酵食品」と言われているのだ。
わたしはTONJIRU STANDとは別に、個人で「カラダメンテキッチン」という発酵食をメインとしたワークショップを運営しているのだが、実は日本の和食文化は、歴史的に発酵食によって支えられていて、何気ない日常に自然と溶け込んできたのだ。お味噌、醤油、お酢、お酒、みりん。
和食に欠かせない調味料はすべて、発酵食品なのだ。
ところが、便利さの代償で添加物の多い加工食品が増えてしまい、本来わたしたちのカラダを作ってくれる、良質な発酵食品が簡単に手に入りづらくなった今、改めて手作りのよさ、自然の恵みを感じる食のありがたみが増えている。
「発酵」はしばしばブームが訪れ、そのたびに「意識高い系、高尚なもの」と誤解を受けていると思う。
ブームは一過性のものなので、一瞬で終わる。
わたしはこの「一過性のブームに終わる」という課題も解決したいと思っている。
こんなにデジタルが進む世界で、いまさら豚汁屋さんなんて、
新しくもなんともないことは分かっている。
でも、そんな今だからこそ、原点に立ち返って、
人間の生きるを支える「食べること」に向き合ってみる。
食べることは、生きること。
日本人が癒される「家庭の味」が、豪華な贅沢をせずにも、
かんたんに幸福感をつくってくれる。
日常の中のちょっとしたしあわせを、大切にしたいのだ。
なぜ豚汁でなければならないのか。
なぜこれを事業としてやりたいのか。
誰の何を解決するのか。
また少し、視界が開けてきた気がする。