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【代表通信 vol.6】私たち国際エデュテイメント協会は、一体何を目指しているのか?

みなさんこんにちは。
一般社団法人国際エデュテイメント協会の森です。

本日は法人として「今、何をやっているのか」「どんな世界を目指したいのか」という点について書いていきたいと思います。

いつも電話で、「国際エデュテイメント協会です。」というと必ずと言っていいほど聞き取ってもらえない。

イベントや勉強会等で「何をしていますか?」と聞かれて、「~~~をしています」と言っても、きっと相手は結局何をしているのかの全容を理解するには至らない、といった感じだと思います。

法人名に「協会」とついている割には、いろんなサービスもリリースしているし、特に会員とかで回しているような法人には見えていない。

印象としては"謎めいた法人"なのではないでしょうか。

実際には株式会社と同じような動きをしていますし、一般社団法人ではありますが、営利法人として法人税もしっかりと納めています。違いがあるとすれば法人格に伴う法律の適用と株式や資本金を持たない法人というところくらいでしょうか。

ですので、基本的には一企業として見ていただく方が理解しやすいかと思います。

今回は、そんな私たちの現在地「一般社団法人国際エデュテイメント協会」が何をしているのかを包み隠さず共有したいと思います。


ミッション、ビジョン、バリュー (MVV)

以下、弊団体のミッションとビジョンです。

ミッション
「今、これからを生きる力を。」

ビジョン
誰もが「今」そして「これから」を豊かに生きるために必要な学びをいつでも享受できる社会を実現する

バリュー
全員あすみて
全員にとっての豊かさを考える
るべき姿を追求する
なおに行動する
ずから生み出す
を取り合う

ミッション・ビジョンについて

ミッションとビジョンについては、2020年4月に森が代表理事に就任してから一貫して実践しています。

VUCA時代において私たちは予測不可能な社会、複雑な社会を生きています。私たちが豊かに生きるためには「学び続けること」がより重要視されています。なぜなら変化が早い現代社会において求められる資質・能力が変わっていくからです。

一方で学ぶ環境について目を向けていくと、"必要な学び""必要なタイミング"で学ぶことはできていない状況にあります。特に小中高の学校教育課程においては。

それは、「教育業界の変化と社会の変化のスピードのずれ」やそもそも「学ぶ内容自体が豊かな生き方につながっているとは言い難い」という問題があります。

みなさんにとって"豊かに生きる"とはどのような意味を指すでしょうか。

お金をたくさん稼ぐことでしょうか。

心身ともに健康であることでしょうか。

誰かから認められることでしょうか。

誰かを支えることでしょうか。他にもいろんな要素があるでしょう。

大事なのはそれぞれの要素がバランスし合いながら、当人にとって一番心地よいバランスを実現し、それを維持することなのではないかと考えています。

他方で私たちの社会に目を向けてみると、「こういう風に生きた方が良い」といった何らかの憧れや強制力が働き、結果的に杓子定規で評価され、自分自身が窮屈な日々を送っている状態が見受けられます。

そのような状態から脱却し、自己実現をするために必要な学びをいつでも享受できたり、そのような意志がなくとも、自然とそのような場所がある、状況を私たちの法人では実現していきたいと思っています。

例えば、日本の教育業界では過渡期にありますが、依然として18世紀の"大量生産・大量消費"が時代を席巻していた時代から続く教育スタイルを引き継いでいます。

弊団体として日々教育業界を支援する私たちにとって先生や生徒は全力で頑張っているのはわかっていますが、現実に目を向けてみると、お世辞にも現代社会で必要とされる資質・能力と学校で習得する資質・能力とのギャップが大きいことは周知の事実ではないかと思います。

これは個人の努力レベルでどうこうなる問題ではなく、「構造的な問題」にアプローチしなくてはならないと考えています。

現時点では個々人の児童・生徒・学生がそのずれを認識し、「これからの社会に必要な学びが必要だ!と」意思を持たなくては、その学びへのアクセスはできないことが多いですが、本来であればそんなことを求めなくとも、日々の学校や生活の中で、すでにそこにある学びが社会で豊かに生きるための素地を習得できる場である状態を目指さなくてはなりません。

そのためには、良い教材、良い授業、良い労働環境、良い学び方など様々なセクターが抱える根源的な課題に対してアプローチし、構造的に良い方向へシフトさせる必要があります。

もちろん先述したように最終的には「当人にとっての豊かさの定義」に応じた要素のバランスが必要となりますが、まずは基礎となる部分で「今、これから」を生きる力を獲得できる環境を作りたい、というのが当法人の一番の存在意義なのです。

バリューについて

続いて、バリュー(行動指針)についてなのですが、以下ひとつずつ詳細を書いていきます。大きな点としては、ミッションビジョンの点でも取り上げられましたが、「豊かさ」についてフォーカスポイントが置かれています。

①全員にとっての豊かさを考える
顧客との関係性だけでなく、「地球」「地域」「顧客」「チーム」にとっての豊かさを考えることを大切にします。全員が満たされた状態で前に進めるにはどのようにすべきなのかを本気で考えます。

②あるべき姿を追求する
本来あるべき姿を定義しそこに実直に向かっていきます。さまざまな関係性や事情において必ずしも一直線で事業を進めることが難しい場合はよくあります。しかし、そうした事情に囚われるのではなく、あるべき姿を常にイメージしながら、その姿を実現するための方法をあらゆるステークホルダー、チームと考え、実行します。

③素直に行動する
自分を着飾ったり、大きく見せたり、嘘をついたりするのではなく、素直に行動します。日々業務をしていると言いづらいこと、悔しいこと、など様々な状況があります。しかし、事業を適切に進めていくには、ファクト(事実)をベースに"どうするか"を考える必要があります。素直に事実を迅速に伝えたり、素直に嬉しいことも、悔しいことも、言いづらい失敗も報告し、態度を示します。

④自ら生み出す
自らがチームの一員として何ができるかを考え、生み出します。私たちのチームはクリエイティブ集団です。常にチームが進化できるように自分自身のクリエイティビティをチームに還元し、自ら生み出します。生み出すとは、主体的に行動することを指します。アイデアや資料のみならず、誰かが困っていたときに手を差し伸べたり、自分にできることは何かを考え、行動することを指します。

⑤手を取り合う
顧客が困っていた時やチームが困っている時に、お互いに最大限手を取り合います。業務分掌や契約書に基づいて日々行動をしていますが、お互いが本当に困っている場合に、自分の範囲を超えて手を差し伸べることができる組織です。事業におけるプロダクトやサービスは、結局人と人との関係性によって成り立ちます。その関係性を忘れることなく、最大限お互いを尊重しながら、手を取り合います。

一般社団法人国際エデュテイメント協会は、以上のミッション・ビジョン・バリューをもとに事業を推進しています。

4つの事業:「次世代コンテンツ」「学びDX」「教育プロデュース」「リカレント教育事業」

続いて、事業について紹介します。基本前提として、国際エデュテイメント協会はこれまでの3年間を"教育委員会・学校及び教育機関向けサービスを展開する企業"として事業を展開してきました。

具体的には、教材やEdTechサービスを主に取り扱う「次世代コンテンツ事業」、教育委員会や学校の教育DXを推進する「学びDX事業」、学校法人や教育向けサービスを展開する企業向けのブランディング支援をする「教育プロデュース事業」です。

そして2023年より新たに事業化した、企業向け研修や教育サービスを提供する「リカレント教育事業」が加わっています。これまでの教育委員会や学校とはターゲットが異なる事業としてスタートしています。

弊団体の4つの事業軸

それ以外にも新サービスを多数リリースしてきました。以下に2023年にリリースしたものを並べていきます。


2023年5月:SDGs日本語教材「クリティカル」をリリース

2023年7月:SDGs英語教材 CEFR B1教材をリリース

2023年7月:教育機関向けカスタマーサクセスサービス「まなびサクセスバディ」リリース

2023年8月:企業向けSDGs研修サービス「サステナブルエッジ」リリース

2023年8月:教育委員会・学校向け情報活用能力診断サービス「ジョーカツ」リリース


振り返ってみると、直近5ヶ月で5つもの新サービスをリリースしました。
これで既存の事業とあわせると以下のような事業ポートフォリオになっていることがわかります。

弊団体の展開する・取り扱う事業ポートフォリオ

現在、私たちのチームは7名で構成されています。なぜこのような多数サービスを少人数で回しているのか。その真相について迫っていけたらと思います。

教育業界の特性である:ステークホルダーの多様性と特殊なキャッシュフローモデル

先述したように、弊団体は複数の事業を展開しています。なぜか。それは表題にもあるように教育マーケットならではの特性である「ステークホルダーの多様性」と「特殊なキャッシュフローモデル」が影響しています。

ステークホルダーの多様性

まず一点目の「ステークホルダーの多様性」については、意味の通り、一つの事柄にたくさんのセクターにまたがる人たちが関わっています。

例えば、ある教材を私立の学校で導入しようとします。
その時に関わる人は誰か、を考えてみると以下のように表すことができます。

  • 担当の先生 (学校側) - 担当の営業 (教材販売側)

  • 教材の教科主任 (学校側) - 担当の先生 (学校側)

  • 教材の決裁者 (学校側) - 教材の教科主任 (学校側)

  • 教材の決裁者 (学校側) - 保護者 (教材購入側)

といったように、上に述べただけでも「担任の先生」「教材の教科主任」「教材の決裁者」「保護者」と4人が絡んでいます。また、もっとややこしいのが、予算の出どころが「保護者」なのに対し、決裁者は「学校側」であったりします。もちろんどのような商品を買うかによって、保護者負担になるのか、学校負担になるのか、という点は変わったりしますが、必ずしも学校の一存だけでは決められない、のです。

言うならば、学校という存在は、"上場企業"のようなイメージで考えていただくといいのかもしれません。事業の実行部隊はあくまで"株式会社"の社長ですが、上場会社の場合は"株主"によって支えられているため、四半期の決算での報告と新しいことをやるにも株主総会でしっかりと説明責任を果たさなければなりません。

そうしたことから上場企業は新しいチャレンジが気軽にできず、動きも遅い、というデメリットがあります。

学校も同じような状況になっており、実行部隊は学校ですが、新しい教材を導入するには、保護者にお伺いを立てなければなりません。この構造が意思決定の難易度を一気に高めています。

以下に教育の取り巻く環境をまとめてみました。


このようにみていくと、教育はほぼ全てのセクターと何らかの関わりがあります。

「これからを生きる力」を学ぶために最適な環境を作っていくには、それぞれのステークホルダーとの折衝やWin-Winとなるスキームを作っていかなければなりません。

そして事業化する基準となるのが、"課題の深さ"になります。

その課題が解決されることで教育全体へのインパクトがどれくらいなのか。

その課題を解決するためには何をしなければならないのか。

この2点が重要で、これらを軸に真剣に考えると新たな事業展開として「バーティカル」に垂直展開する場合と「ホリゾンタル」に水平展開する場合とで分かれていきます。

こうした背景から、さまざまなステークホルダーで生じている課題に対してアプローチをしながら、全体をよくしていく取り組みを弊団体としてはチャレンジしています。


特殊なキャッシュフロー

続いて特殊なキャッシュフローについてです。学校向けビジネスについては基本的に年に1度の売り上げを見込むために1年間かけて営業活動をしていきます。なぜかというと、学校は4月に新年度がスタートし、3月に春休みを迎えるとともに1年が終わります。皆さんもこの点についてはご存知だと思いますが、年間の教材費や修学旅行等の費用は基本的に4-5月の新学期が始まったタイミングの1度のみです。途中で追加で少額の教材を購入することはあっても、9割方は4-5月の期間に大きなお金が動きます。

これはスタートアップや中小企業にとっては辛い話で、法人としての体力(=資本力)が非常に重要になります。常に毎月バーンレートやPLを月次で睨めっこしながら、特に費用のコントロールを慎重に見極めていく必要があります。

本当はアクセルを踏んで、一気に顧客拡大に向けた動きをしたいところではあるものの、万が一想定よりも大幅に下回る結果に終わった場合の反動が非常に大きいのがこの業界の難しいところです。

こうした観点から、多角的に事業展開をしていく必要性があるのです。

私たちのバリュープロポジション (VP) について

さて、ここまで様々な角度から私たちの事業について共有してきました。
最後に、私たちだからこそのバリュープロポジションについて述べていきたいと思います。

先述したように多角的に事業展開しており、それぞれのステークホルダーが抱える課題について横断的に目の当たりにしてきました。

つまり、"教育業界をマクロとミクロの両方の視点から見ることができる"という点だと考えています。

英語、探究、ICT
私立、公立、教育委員会
先生、児童生徒、指導主事、保護者

それぞれの目線から課題の抽出とその課題に対するソリューション提案ができる組織だと自負しています。

学校機関でもない、一サービスを展開するEdTech企業でもない。

教育のボトルネックとなっているコアな課題に対して横断的に関わっている事業体を持っている我々だからできることはたくさんあります。

例えば、別業界から教育業界に参入されようとする企業や教育機関向けに事業を展開しているがイマイチ先生や顧客のニーズを握りきれていない方々にとっては一緒にコラボレーションをしながら新たな価値提供が可能です。

事業開発・アライアンスをあらゆるセクターの企業や団体とできるのが弊団体の最大の強みです。

終わりに

さて、ここまで弊団体について述べてきましたが、やりたいことはたくさんあるものの、できていないことが無数にあります。様々なセクターの方々と協力をしていきながら、教育業界に大きなうねりを起こしていくために今後もたくさんの挑戦とたくさんの発見をしたいと思います。

少しでも弊団体に興味のある企業・学校・学生がいればいつでもご連絡ください。お待ちしております。


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