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「ひとまず食べるのよ」

はじめに

地上波で流れているドラマからめっきり離れていましたが、ふと目にした広告で吉沢亮さん主演の「PICU(Pediatric Intensive Care Unit)小児集中治療室」が気になっています。私にはだめだな(泣いちゃう)と感じつつ、強い俳優さんたちの癖の強い演技と、それに囲まれる吉沢亮さん何かいいなと思って見ています。情熱だけでやっていくには難しい医療界で揉まれる主人公を描いた「ブラックジャックによろしく」の妻夫木聡さんのようなポジションなのかなと思ってますが、もっと希望に溢れる内容になっていって欲しいです。昨夜放送された第二話で吉沢亮さんのお母さん役の大竹しのぶさんの言葉が、そのままお母さんの言葉で安心感に包まれました。

チーム医療にはお母さんも入っている

子供の姉弟が体に大火傷を負って病院に運び込まれました。喉にも火傷を負った姉は声を出すのも辛そうです。火傷はその子の声帯にも影響を及ぼし、後遺症にはこれまでよりも声が出なくなることが考えられ、チームがその子のお母さんと相談した結果、合唱が好きな本人には「声は元通りになるよ」と伝える方針が取られました。方針が共有された後、「正直に言って」とその子に懇願された主人公は、後遺症が残り、高い声が出なくなるかも知れないと本当のことを言ってしまいます。その子は「本当のことを言ってくれてありがとう」と言います。ものの、次の次のシーンでその子が泣きじゃくり「声が出ないなら死にたい」と騒動が起きます。上司の安田顕さんは「方針は決めましたよね」「チーム医療にはお母さんも入っているんです」「(もし今回のような病状じゃなくて)余命宣告だったら本人に伝えましたか」と主人公に詰め寄り、主人公は「・・・伝えません」と謝罪した後で帰らされます。難しい話ではありますが、このキャラクターたちが懸念しているのはその後に病院が訴えられてしまうことです。我が家の見解としては、本当のことを言って欲しいと思いました。それを知るのが遅いかどうかの違いであり、もっと言えば、余命宣告なら絶対に伝えて欲しいと思いました。ちょっと違和感でした。

ウチノムスコオカシイ

晩ご飯を何にするかと、電話を掛けた向こうで話す息子は元気がなく、自分の言葉に興味が無さそうでした。電話を終えた大竹しのぶさんは「ウチノムスコオカシイ(片仮名は私のイメージです)」と言い、何か意を決したようです。主人公が遅く帰ってきた食卓には生姜焼きと炊き込みご飯と餃子と、主人公が好きなものが並び、元気の無い息子を思ってのことだと分かります。何気ない毎日の中で、おそらくこれ以上無い大切なことを言ってくれます。

お母さんはたくさん食べるでしょう?
辛くても苦しくても食べないと
立ち上がる元気もでないの
だから、ひとまず食べるのよ

さいごに

後日、あんなに泣きじゃくった女の子が主人公の前に現れ、主人公は膝をついて謝ります。女の子は「ママに怒られたでしょ」「私のせいでごめんなさい」「じゃあね」と笑顔で去っていきます。何ともふわっとしたシーンですが、主人公はひとまず救われたような印象です。物語では北海道の広い空が何度も映し出されて、何とも言えないです。

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