【解説】竹田青嗣『欲望論』(7)現代哲学は、結局ふたたび「独断論的形而上学 VS 相対主義」図式に舞い戻ってしまった
1.現代の相対主義 フッサールが終わらせたはずの形而上学的独断論と相対主義の対立は、弟子のハイデガーのカリスマ的な影響力によって、結局、その後の哲学において忘れ去られてしまうことになった。
その結果、いまもなお、ハイデガー的「本体論」と、それに寄生する「相対主義」との対立が、延々と続いてしまっているのだ。
以下では、まずその見取り図を。詳細は、また後で見ていくことにしたいと思う。
まずは、論理実証主義による形而上学的独断論批判を見ていこう。
これはいわゆる「観