集中するとは「集中していないことに気づく」ことである
集中力に関する本はたくさんある。
生産性が叫ばれている中で、いかに効率を上げて処理を行えるか。
インターネットで世の中が便利になり、
多量の情報を受け取る私たちが持つ時間は一日24時間と、
地球が発生した46億年前から変わっていない。
そうすると何が起こるのか。
それらを同時にこなすしか術はない。マルチタスクだ。
・会議をしながらチャットで他のプロジェクトを話し合う
・子供と遊びながら洗濯ものをたたむ
・スーパーに向かう道で、宅配の集荷を依頼する
などなど。
思わず「これがマルチタスク?」と
思えるものもあるかもしれない。
いわゆる無意識マルチタスク。
一度に、たくさん、効率的に。
これが現代の私たちに求められている能力ではないだろうか。
脳が迎えている限界点
人間は生態系でみると
野生の生き物に敵うはずもない弱い生き物だ。
しかしそこに
知恵という武器を手に入れ、
環境に適応して生きてきた。
脳は認知し、思考し、想像し、創造する。
そうやって環境に適応するための力の備えている脳だが、
しかし、そうはいえどもやはり人間(の一部)。
自由自在になんでもこなせる透明人間ではなく
それらには限界がある。
コンピュータは脳を模倣したものだといわれる。
逆を言うと、
脳は世界に二つとない、
あなた専用のオリジナルコンピュータだ。
膨大な情報を処理し、
記憶を整理し留め、
危険が察知したら私たちに知らせる。
しかし、コンピュータに容量があるように
残念ながら脳も無限に頑張れるものではないらしい。
限界値があるという意味でも
コンピュータとまた似ているだろう。
この脳への負担となっているのが
先に述べた無意識マルチタスク。
これにより、私たちの集中力が根こそぎ奪われている。
集中するときは必ず「一つのこと」である
集中するときは必ず「一つのこと」であるはず。
しかし無意識マルチタスクは
私たちに一つのことに集中させてくれることを許さない。
「今○○さんからチャットが来ましたよ」
「18時までにプロジェクトの資料提出しないと」
「子供に着替えをさせるじかんですよ」
「夜ごはん作り始めなきゃ」
すると、いざ実際に一つのことに集中しようと思っても
普段からあっちこっちに意識が向いているので
その仕方が分からなくなってしまうのだ。
「集中しよう」と思っているときは集中していない
集中するために必要なのは
「集中しよう」と思うことではない。
そもそも「集中しよう」と思っている時点で
集中はしていないだろう。
寝なきゃと思っても寝れないのと同じように
それは無理に力むとうまくいかないものである。
無理やりエイッと意識に圧力をかけて
集中を頑張ってみても
ふっと抜けて緩んでしまう。
重いバーベルを一瞬だけは上げられるが
その後すぐに落としてしまうのと一緒だ。
集中力は状態の維持が目的である以上、
一瞬の力技は根本的解決にならない。
では、散漫になりやすくなってしまった私たちの意識を
どうやって集中状態へと導いていけばいいだろうか。
答えは、「集中していないとき」にあると私は思う。
集中する=集中していないことに気づくことである
集中力を上げるためには
「集中していないことに気づく」
必要がある。
無意識にあなたの頭の中が
「チャットがきているんじゃないか」
「そういえばあのプロジェクトってちゃんと進んでいたっけ」
「明日のお弁当の用意で忘れていることないかな」
「SNSに新しい情報があるのでは」
などなど。
これらが無意識的に起こっているからこそ
自分が集中の対象から意識が逸れていたことに気づき、
そっと意識の対象に戻す。
思考の川におぼれていることに気づいたら
それを認め、そっと船に上がり
自分が注意を向ける対象をハンドリングする。
その訓練こそ、
現代に生きる私たちに求められている力なのではないかと思うし
マインドフルネスが注目されている理由なのだと思う。
完全に今の生活を捨てて
山の中で人知れず暮らす
というのであれば
もしかしたらこの力は必要がないのかもしれない。
しかし、今はお坊さんでも
インスタやYoutubeを駆使する時代である。
プロキャンパーと呼ばれる
自然の中で生活することを生業とする人でも
発信は重要だ。
さらには、コロナウィルスの後押しもあり、
人とのコミュニケーションが
どんどんオンライン化されつつある。
よほどの覚悟がない限り
私たちがインターネットと
完全に切り離された生活を選択することは難しいだろう。
だからこそ、
もとから備わっている自分の集中力を過信するのではなく
それらを鍛える術が必要なのだと思う。
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