江戸っ娘の着物日和 vol.13: スマホの買換え
急に世の中寒くなりましたが、みなさま、お変わりありませんでしょうか。
この時期、洋服も昼間は暑いので半袖がいいけど、夜は涼しいので長袖がいいとか、上着を持っていくべきかなど、悩ましい季節ですね。
そろそろスマホの電池が半日持つかどうかという状況になっていたので、先日、買換えに行ってきました。
新機種が出たら型落ち等々あることを期待してここまで待ってたのに、まさかの円安による値上げにショックを受けた方は私だけではないはず・・・と思っておりますが、私だけでしょうか・・・?^^;
散々買い方を検討した結果、在庫があるのは最寄りでは丸の内だけということで、入荷を待てる余裕もないので、わざわざのお出かけに託けてお着物着ちゃおっとと計画♪
最近の東京は10月くらいまで暑い日が続いたりするので体感的には浴衣もありなんですが、そろそろ着物も着たくなる季節!
浴衣は浴衣で襦袢という着物用の下着を着なくて済むので、着るのも簡単なんですが、バリエーション、着回しコーデという意味では、やはり着物の方が襦袢に半襟つけたり、帯を半幅帯にしたり、名古屋帯や袋帯にしたりといろいろ工夫できるんですよねぇ。
なので、今くらいの季節になると「早く涼しくなれっ!」って思ってます(笑
というわけで、気合入れておしゃれするほどでもないけど、さらりと着こなし感出したいなぁ、というイメージから、麻の着物とミンサーの半幅帯を組み合わせました。
前にも書いたと思いますが、麻は非常に風通しがいいので、古くから夏着物用の素材として使われてきました。また、お家で選択可能な上、しわになりにくいという主婦に優しい生地なんです!
素材の見た目も絹でできた着物に比べると光沢がなく、涼しげです。
そして、ミンサー帯は沖縄の伝統的な折り方で折られた帯です。
南の方で有名なものだと、世界三大織物に挙げられる大島紬がありますが、大島紬の独特さは龍郷柄という模様にあると思いますが、ミンサーも同じように独特の柄があるのですぐにわかります。
その基本模様は5つの四角と4つの四角を組み合わせたもの。
一説によるとこれは、通い婚(男性が女性のもとに通う婚姻形式)が行われていた時代の名残で「いつ(5)の世(4)までも末永く私のところに通ってください」という愛のメッセージが込められているのだとか。
当時、女性が綿(ミン)を折った細い布(サー)を男性に贈ったことからミンサーと名付けられたそうです。
現代でいうラブレターだと思うとロマンチックですよね~。
なので、博多織の献上柄同様、とても縁起がいい柄です。
それなのに、形式ばらず、気軽に普段着で身に着けられるなんて着物好きにとっては間違いなく、最強アイテムです!
そんなわけで、こちらの2点を基軸に晩夏の普段着コーデと今回はなりました。
せっかくなので、帯結びもここは形式ばらずに吉弥結びで。
こちらはペタンコ結びなので、椅子に寄っかかることもできますし、何より誰かにひっかけられる心配がないので安心です。
最近はながらスマホで周りへの注意が散漫になっている方もいらっしゃるので、着物で出かけるのは好きでも、かなり周りに気を配る必要もあります。
特に帯は一度ひっかけてしまうと着物本体以上に修復が難しいもの。
なので、周囲に気を配って挙動不審な人のそばには近寄らないようにしているものの、なぜかそういう方に限って無意識に近づいて来られると「ひえ~~~~~!!なんで~~~~~~???」と心の中で叫んでいます(笑
閑話休題、吉弥結びに似た結び方で貝ノ口、通称男結びというものがあります。
これはよく男性が貝ノ口で帯を結ばれているからですが、もちろん、男性の帯結びでも貝ノ口以外もバリエーションはあります。単純に人口が多いからでしょう。
この2つ何が違うかというと、貝ノ口の場合は最後に「たれ」と呼ばれる通常幅にしている一端をそのまま引き抜いてVの形にしてしまうのですが、吉弥の場合は全て引き抜かず、少し腰の方に残す抜き方をします。イメージでいうと左右入れ替えたyの形になります。
どちらがいい・悪いというものではなく、あくまでこの辺りは好みの問題ですし、その日の気分やお着物とのコーディネーション等々で選んでもらえればいいと個人的には思っていますが、なによりもこんなちょっとのことで雰囲気を変えられる面白さを知っていただけたら嬉しいな、と思っています。
もちろん、帯結びの名前を全部覚える必要はないと思います。
ただ、名前も結び方も知っていると話が盛り上がったり、できないところの悩みを聞いてもらえたりしますし、自分なりの着方の研究にも役立つと思いますので、ご参考ください。
では、みなさま良い三連休を!