なぜ「カルチャーライター」なの?私が「文化」について書く理由
カルチャーというジャンルは大衆的でありながら、「書く側」としてはある意味ニッチな分野ではないでしょうか。
連載3回目は、私が「カルチャーライター」としてお仕事をするようになったきっかけや、矜持についてお話しします。
演劇への夢は破れても、言葉で表現する道は続いていた
ライターは、精神的に身体的にしんどくなったことがきっかけで始めた仕事でした。
10代の頃から舞台俳優を目指して一心不乱に生きてきた自分にとって、いきなり「自分の人生そのもの」がストップしたような感覚でした。
2年間生まれ故郷に戻り、結婚を機に再び関東へ戻るも、トラウマだらけで電車にも乗れず。
そんな状態で、在宅であること、人と関わらなくていいことから、右も左もわからないままにライターの仕事を始めたのです。
最初はジャンルに関係なく、色んなものを書いていきましたが、文学作品や漫画作品の考察チャンネルのシナリオを担当するようになって「エンターテインメントとの新しいかかわり」を見つけたような気がしました。
やがて、大手エンタメメディアで記事を書かせていただくようになるなど、エンタメ分野に特化していくうち、もっと大きく「文化」全体に仕事を広げていきたいと思ったのです。
クライアント様との出会いで拓いた「新境地」
演劇は総合芸術と言われます。俳優の演技、舞台美術、照明や音響など様々な要素が合わさった芸術という意味です。私はそこに加えて、、演劇が描き出す文化、歴史、社会問題などの要素も総合芸術の一部だと考えています。
演劇活動を通じて、人間が紡ぎ出してきた営みを数多く経験してきました。それを自分の仕事に活かせないかと考えていたとき、去年9月頃にrootusさんから記事執筆のお声がけをいただきました。
rootusさんは「本当の豊かさとは」というコンセプトを掲げており、「文化」という視点からそれを書いてほしいと依頼していただきました。
連載『平安時代を紐解く』という連載シリーズや、アイヌ民族の文化、日本の伝統文化を紹介や、インタビュー記事の作成などを担当しています。
これが私の「カルチャーライター」としての転機となりました。
「社会との対話」を求めて
ライティングは生計を立てるための仕事です。が、私にとってはそれ以上に人生そのものであり、社会参画のための重要な手段だと考えています。
エンターテインメントや演劇経験を活かした独自の視点で記事を提供しつつ、読者の方々に現代社会における文化への関心を持っていただきたいと思っているのです。
カルチャーライターとしてお仕事を続けていくなかで
1.仕事における使命
2.読者やクライアント様への貢献
3.楽しさ
3つの要素のバランスが取れてきた気がしています。
まだまだ学ぶこと、スキルアップしていくことがたくさんあるので、今後も学びを深め、さらに有益な記事を読者にお届けしていきたいと考えています。
最初は人と関わらなくていいから始めたこの仕事は、今ではクライアント様、ライター仲間のみなさんとの縁をたくさん繋いでくれました。
今は、ようやく「なりたいライター像」へのスタート地点に立てた感覚です。
ライター歴4年目にしてこの境地に至れたことを、嬉しく思います。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この連載は、毎週火曜日に更新予定です。
次回をお楽しみに!
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