2歳児が ふんばる話
「コップくんでおしっこしたぁい!」
ついにきた、この瞬間が。
「コップくん」とは、娘のおまるの愛称。
この手作り絵本を渡したときは何度も読んでいたのだけど、3日目くらいからかな、もう飽きちゃって、他の絵本に埋もれて存在が消えつつあった。
かといって私や夫が強制することもせず、洗面所のコップくん本体もすっかり置き物化。
それが一昨日、お風呂前にスッポンポンになった娘が「うんちでるぅ」と言うのでほんなら試しにすぐそこにあるコップくんに座ってみる?とダメもとで提案したところ応じてくれて。
結局そのときはウンもシーも出なかったんだけど、それがきっかけでコップくんへの興味がまた湧いてきたらしかったので、ほんなら試しにコップくんの定位置をリビングに移動してみるかってことで移動して、
コップくん in リビング 3日目の今朝。
朝食が終わり、例の如く夫がトイレに籠り始めたときに娘が発したのが冒頭のセリフ。
①時間(朝食後、即ちいつもの排便タイム)
②意欲(コップくんを使いたいという主張)
③アクセス(娘の目の前に佇むコップくん)
条件は揃った。
これは絶好のチャーーーーーンス!!!!
さあさあさあさあ、思う存分出したまえ!!
☕️
「トトちゃん、おしっこしたいとき、どうするんだっけ?」
「うんとぉ、おむつとずぼんをぬいでぇ♪」
絵本のセリフを覚えている!!!
「そうそう!ささ、脱いで脱いで」
娘、おむつとズボンを脱いでコップくんに座る。
しばし沈黙。
「……でたぁ///」
おおお、どれどれ。
コップくんの中を確認。
うん、出てないね。
「もっかぁーい!」
娘、はりきって再び着座。
「う゛ーん!!!!」
娘、おふざけ気味に声を張る。かわいい。
「う゛ーん!!!!」
出るか?
出るか? これ出そうだな!
…………
………
…
ぶふぅっ
おならぁー!!
娘、えへへと笑う。
その後、しばらくお腹をさすってみたものの一向に出る気配なく。
「一旦おむつ履こうか?」と提案。
「やだ!」
が、娘、却下して再び着座。
ふんばりながら雄叫びをあげる。
「ぅあ゛ー!!!
んなぁ゛ーーー!!!」
顔が完全にふざけていた。
だけどかわいいからよし。
で。
雄叫びをあげる娘を見ていたら、娘を産んだときの自分を思い出した。
私もこんな雄叫びあげてたなと。
「痛い、痛い! 痛いいいいいい!!
ひいいいいいい゛ーーー!!!!!
んんんんなぁあ゛ーーーーー!!!」
とか言って。
もう。
頑張っている娘に失礼とわかりつつ、おかしくておかしくて、笑わずにはいられなかった。
私が雄叫びをあげながら
ふんばって出した子が、
今、私の目の前でふんばってる。
なんだこれ!
で、結局のところ、娘がコップくんで用を足すことは叶わなかった。
でも嬉しかった、自分からコップくんを使おうとしてくれて。
コップくんのことを覚えていてくれて。
しかもセリフまで!
作者としてこれほど嬉しいこたぁない。
☕️
ところで発見なんだけど、コップくんを洗面所からリビングに移動したら一気に関心度が増したように思う。
洗面所を使う頻度が少ない分、コップくんの存在も忘れがちになっていたのかな?
とりあえず、コップくんに慣れるまではリビングに置いて様子を見よう。
それにしても今朝だけでも大きな進展だった。
すごいよ娘、がんばった、がんばった。
これからも、少しずつ、少しずつ。
一緒に、がんばっていこ。
一緒に、ふんばっていこ。