見出し画像

サテン、行こうぜ、という声が背後から聞こえた。

〇月〇日

 駅の繁華街。
 サテン、行こうぜ、という声が背後から聞こえた。
 私は、振り返った。久々の言葉である。サテン。喫茶店のことである。イメージだけで書くが、60年代〜70年代の言葉ではないだろうか。
 昭和の喫茶店のことをいまでも喫茶店と言い、「喫茶店文学傑作選」という文庫本もあったが、サテン文学とは言わない(気がする)
 きれいな白髪の70過ぎの男性と同年代の女性(奥さん?)だった。この年代には「サテン」が生き残っているのかもしれない。
 
〇日〇日

 下北沢にはいい古本屋がいくつもある。
 その中でも、クラリスブックスと古書明日がお気に入りである。
 クラリスブックスは100円~300円の棚が充実。そのほかに、ミステリや音楽書棚を見るのが楽しみだ。
 古書明日は、見た目はわりと普通の古本屋だが、文学棚に好みの本を揃えている。エミリー・ディキンソンの伝記や評論がたくさん置いてあり(2月8日現在)、購入欲がそそられる。


 

いいなと思ったら応援しよう!

緒 真坂 itoguchi masaka
サポートをいただけた場合、書籍出版(と生活)の糧とさせていただきますので、よろしくお願いいたしますm(__)m なお、ゲストのかたもスキを押すことができます!

この記事が参加している募集