「あ。ジェイソン」
「あ。ジェイソンがいる!」
と妻くんがいった。行列のできるつけ麺店で、待っているときだった。
「13日の金曜日」のジェイソンである。ホラーを好んでいない妻くんが、実際に観ているかどうかわからなかったけれど。
「どこ?」
と私が尋ねた。
歩道にまばらに人が歩いていたが、ホッケーマスクをかぶった人間はいない。
「あそこ」
と妻くんがいった。
「ん? どこ?」
ホッケーマスクは、やはりいない。
「あそこ」
「どこよ?」と私。
「ほら、ジェイソンが通りすぎていく」
と妻くんが小声でいった。
私たちの横を、若い男女の集団が通りすぎていった。
「エルム街の悪夢」のフレディ似のTシャツを着た男がいた。
「フレディVSジェイソン」という映画があったことを思い出した。映画は未見ですが。
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