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父のこと

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肺がんから脳転移し、終末期になった父と家族の闘病日記。自分の心を整理するため「親との別れ」をテーマに綴っています。
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記事一覧

一人で歩けなくなった父

「今朝オトンが一人で散歩に出て、転んだ」 10月23日に母から連絡があった。 体力を維持する…

家に帰ってきた父との時間

10月17日、父は無事に退院し、 母と住む自宅に戻ってきた。 杖をつきながらではあるが 自力で…

面会での父との会話②

二度目の面会は10月13日だった。 家で娘二人を見てくれていた夫、 またまたありがとう。 母…

面会での父との会話①

父が10月1日に入院して、 面会に行ったのが10月4日のことだった。 転移した脳の進行が早いと…

父との別れを意識した娘の気持ち

父との別れを意識するようになってから 夢にまで父が出てくる。 愛おしくてたまらない我が子…

#3 父の肺がん手術

「癌の状態は開胸してみないとわかりません。 もし血管に浸潤していた場合は、 手術ができな…

#2 父の癌宣告

「お父さん、癌だって」 ある日、夜遅くに自宅に帰ると母から言われた。 えっ・・・・? 父は今まで大きな病気もしたことがなく、 風邪とかもあまりひかないし健康な人だった。 毎日仕事の後にはスポーツクラブに行って、 大好きなゴルフの打ちっぱなしをして、 帰宅後は軽く晩酌をして過ごす。 自営業だからサラリーマンのようにストレスフルではないし、 休日はゴルフや釣りやヨットや その時々にハマっている趣味をやり、 好き勝手自由気ままに生きているような人だった。 「ステージ4の

#1 プロローグ

「お父さん、癌だって」 そう母に言われてから8年が経過した。 父は今も生きている。 がんと…