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壱宍 (若槻きいろ)
2019年10月22日 23:22
こころが迷子で砂になる。砂上で幾度探そうとも、混じり合えば遥か彼方だ。 とおくに行った 星になった。こころもとおく、とおくに逝く。かつてないた記憶さえ、果てではただの、塵芥。ガラクタならせめて、どんなにマシか。 死にゆく泡沫抱きしめて、冷たい躯を動かして、想いの丈だけ、生き延びるように。せめてあなたは、と願い託した。閉じる意識で底から腕を、欠片手にして祈って振った。