325☆またしてもすっかり忘れる
ぼんじょーるの!
曇り空の月曜の朝です。
昨日はnoteを書くのをすっかり失念していてハッと思い出したときは17時、日本は翌1時になっていました。
何の予定もない雨の日曜日だったのに。
お料理してノンビリランチをしていたら思ったより時間が経っていたのでした。
土曜日の夕方は、中世の街並みが残るブラッチャーノ近郊の小さな町、スートリへ行ってきました。
スートリは中世どころかローマ以前、エトルリア時代から人が暮らしていたところ。
私はもっぱら円形競技場やローマ時代の教会に興味があり、そちらへ行ってばかりでしたけど、今回の目的は美術館です。
美術館はこの教会の裏にありました。
こんな立派な建物が隠れているなんて、思いもしませんでしたー!
実はスートリ、今では小さな村ですけど昔はとーっても栄えていたのです。
ローマの円形競技場があったぐらいですから。
中世にはキリスト教の司教座もおかれ、多くの枢機卿を輩出しただけでなく、ローマ教皇ピオ5世もここの出身だそうです。
このお屋敷には司教が住んでいたそうで、1900年に赴任したドイツ人司教、ドエピングが改築を行いました。
彼の死後、しばらく放置されていたのをラツィオ州が修復、美術館として生まれ変わったようです。
というわけで館内には当時の面影がそこかしこに残っています。
絵画鑑賞より、建物内部のほうが私には面白い(笑。
お屋敷の下に掘られた凝灰岩の地下空間とか。
天井の装飾や壁に残るフレスコ画とか。
こちらはスートリのサンタ・フォルトゥーナ教会から移築された16世紀のフレスコ画。
サンタ・フォルトゥーナ像。
こちらも同じ教会から。
ハッキリしないけど、13世紀のスートリの司教、または教皇インノケンティウス3世のフレスコ画らしい。
800年も前だと不明なことも多いのね。
サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂にあったシルバーの彫像。
18世紀の作品でサン・リベラートのReliquiario、とあったので聖遺物……髪とか爪とか骨とかの聖遺物が、おそらく金の台座に仕込まれてるっぽい。
とても精巧な彫り物の施されたシルバーの鐘?
12世後半から13世紀のモノと推定され、スートリ近郊ポンツァーノの教会から。
これ、むちゃくちゃキレイでした。
スートリ近郊チヴィタカステッラーナからここに保管されている聖家族。
1475~80年にかけてのアントニアッツォ・ロマーノの作品。
彼はブラッチャーノにもいくつかのフレスコ画を残してます。
この辺りで多くの仕事をした人なんですねぇ。
このお部屋の天井やその下のフレスコ画もすばらしい保存状況。
こんな感じで周辺の宗教絵画を保存するための美術館でもあります。
でも今回は特別展が開催されていて現代アートの面白いのを観ることができました。
それらはまた別の機会に。