朝を恐るるなかれ
大学の頃にお世話になった先生からメールの返信が来ない。
お二人に送り、片方は返って来たけど、もう一人は返って来ない。
そこで初めて先生の過去になったのだと思えた。
先生が教えてくれたアメスピの黄色。この夜とも言えず朝とも言えない少しばかりの明るさを感じさせるこの時間にタバコを嗜んだ。心の穴を埋めるために最近量が増えた。
何か大きな寂しさを抱え始めた時、僕も大人になったのだなと思えた。どこかに帰りたいでもどこにも帰ることが出来ない。
生家に帰ったら満足するのか。
いや違う。生家に戻ってもこの心は止まらない。
二人の先生は僕にとって二番目の両親役だった。あまり大層なことは言えないが、そういう家みたいな空間が僕には必要でその空間があったから僕はここまで生きている。
ここまで書いて分かった。あの二番目の両親を僕は欲している。でも二番目の父から飛び立つ時なのかもしれない。
そう朝の五時過ぎに思う。