ロックとヒップホップのコンテクスト
youtuberみのさんによる20世紀のポップス(おもにアメリカ)の歴史。ブルースがロックになり、ヒップホップへと変化し、といった100年の歴史をざーっと学べます。個々のバンドについて深く取り上げる、っていうよりは総論なんで音楽好きな人からしたらややモノ足らないかもしれませんが、アートがルネッサンスから続く文脈(コンテクスト)の上に成り立っているように、現代のポップミュージックにある文脈を知る上では良書だと思います。
ここではあまり書かれてないけど、僕が一番ライブにいっていた2000年前後のロックはニューメタル全盛の頃でした。KORNやRAHMにはじまり、LINKIN PARK、slipknot、incubus、SOAD、などなど・・見に行ったライブのほとんどが「ほぼ打楽器のようなギターとベース(ソロ演奏少なめ)」「ネガティブな歌詞をシャウト」みたいな演奏で、音楽聴きにいってるというよりモッシュピットで暴れるためにいく、まるでスポーツのような雰囲気でした。
最初はびびってたけど、でもモッシュピットでも倒れたりするとちゃんと周囲はフォローしてくれるし、暴力的なようで紳士的な空間だったんですよね、基本は。(バンドのほうも音楽性は凶悪だけど、MC聞いてると人柄は紳士でいい人が多かった気も。)
なお、みのさんのyoutubeでは村上隆氏とヒップホップやアートの文脈でおこなう対談がかなり面白かったので、おすすめです。
戦いの音楽史 逆境を越え世界を制した20世紀ポップスの物語 (2021年、KADOKAWA、みの)