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映画宣伝におけるプロのお仕事
著者の鈴木さんは映画の宣伝プロデューサーですが、この本には映画業界だけのことではなくマーケティングを主体とした様々な仕事のためのノウハウがつまっていると思います。特に「共感指数」とされている「自分(自分たち)との共通性への喜び×少し先の未来への驚き×わずかな違和感」で企画を考えるという思考法が優れていて、この本を読んでから企画についての自分の考え方も変わりました。
地元出身で東京で活躍されている先輩のおかげで、鈴木さんを北九州にお招きし講演イベントを開催し、さらに1日ご一緒させていただきながら様々なお話を聞かせてもらえたのは今考えても幸運な時間でした。鈴木さんの映画論さながらに登壇から10分でグッと観客の心をつかむロケットスタートのようなプレゼンテーションは今思い出してもすごかったです。
『パイレーツオブカリビアンシリーズ』、『モンスターズ・インク』 、『アルマゲドン』 、『ターミネーター2』 、『ランボー』といった海外の超ヒット作品から、近年も邦画で幾つもの大ヒット作を手がけられている方ですから、仕事論としても、色々な映画の日本公開と宣伝においての裏話としても読めるおすすめの一冊です。
インスピレーションの力学、共感という魔法(2015年、アスペクト、鈴木英夫)