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CHICKEN OR EGG

「鶏が先か、玉子が先か」という歌詞の童謡を子どもの心に歌った記憶があります。いま調べてみたらフランス民謡で元の歌詞は鶏の解体について歌った結構エグい歌詞だそうです。

学生時代から理数系分野は得意ではないため、東大発の起業家でありジーンクエストというゲノム解析ベンチャーの社長さんの書かれた、こちらの本を手に取るのは悩みました。でも思い切って読んでみて、この「鶏が先か、玉子が先か」という論争を時間的視野で解決するという視点は目からうろこでした。AかBかの論争もグッと引いた視点から見れば連鎖する幾つかの選択肢のひとつであり、それはAでありBに行き着くという考え方は、常に選択肢と向き合うデザインの仕事においてもっておくべき発想かと思いました。

会社を「法人」といったり「寿命」という表現をしたりするなど、人扱いする話はよくありますが、その会社を経営するアントレプレナーを「生物」であるという視点から解説するこの本。「カオスにおかれた環境では人はなぜを考えるようになる」という話も出てきます。たしかに「具体→抽象→具体」っていう風に思考フローを構築する時は、だいたい抽象のステージは様々な絵の具を混ぜたようなカオスになりますが、そこを乗り切らないといいアイデアにはいきつかないですもんね。

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ビジネスと人生の「見え方」が一変する 生命科学的思考(2021年・News Picks パブリッシング・高橋祥子)



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