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シカに食べられても楽しくいこう
今年、初心者向けの農業体験プログラム・農業倶楽部で、ダイズの実習をやりました。
夏場は、青々とダイズが茂り、また雑草刈りも大変な状態でした。
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ただ、ここは実習用の畑だったので、その後、あまり手をかけておらず、ほとんどほったらかしになっていました。
結果、つい10日ほど前、そのダイズ畑を確認してみたら、まったく違う姿になっていたのでした。
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ダイズも雑草も枯れ切っていて、一面、茶色になっています。
よくみると、たしかに枝豆が茶色くなっています。
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ただ、ほとんど手をかけていないので、収量も微妙な感じのようです。
そんななか、この日は農業リーダー・軍曹殿とダイズの収穫です。
どうするのかなぁ・・・と思って見ていたら、おもむろに軍曹殿が、軽トラの荷台にブルーシートを張り始めました。
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?????
聞いてみたら、ここにダイズの木を抜いて集めてきて、ダイズを干すのだそうです。
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ということで、荷台にダイズを積んでみました。
乾燥させたら、そのあと豆を取り出す「脱粒」という作業になります。しかし、この日、それらの作業は行われず、後日、私がいないときに軍曹殿が一人でされたそうです。
本来ならば、他の畑にもダイズを植えてあって、もっともっとたくさんのダイズが収穫できるはずでした。それを見越して、脱粒機だって買ってあったのです。
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けれども、たくさんの収穫を見込んでいた別のダイズ畑が、シカによって全滅させられてしまい、今年は思ったほど収量があがらなかったのです。本当に見事に食い荒らされてしまいました。
そんなわけで、今年のダイズの脱粒は、すべて軍曹殿が手作業でされたそうです。
結果、獲れたダイズがこんな感じです。
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うーん・・・まぁ、こんなもんなのかな?
あきらかに少ない量ではあります。しかし一応、豆は採れました。来年、コレを蒔けば、もう一回、チャレンジできます。来年は、もう少し計画的にダイズの栽培をやってみたいと思います。
それにしても、シカは恐るべしです。
こちらは、また別の畑です。
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この畑にボコボコと開いている穴は、すべてシカの足跡だそうです。
メッチャ、遊びに来てますやん???
いやいや、遊びに来ているのではなく、食べ物を探しにやってきているようです。
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この畑に植わっていたダイコンも、だいぶ食い荒らされていました。
ここはシカが頻繁にやってくる畑なので、何を栽培すべきなのか、ちょっと考える必要があります。
ということで、この日、この畑に定植したのはタマネギでした。
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タマネギだったら、まぁ、シカもめったに食べることはないそうです。
そして今年、ダイズが全滅してしまった畑には、いずれこれを定植することになっています。
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これは太ネギです。
太ネギも、まずシカにやられることはないだろうという計算です。動物さんちとも知恵比べです。
食料自給の問題、いよいよNHKなどでも取り上げられるようになったようです。
ロシアのウクライナ侵攻を機に、不安定化した食料貿易と、歴史的な円安、それに伴う価格高騰の波が押し寄せるなか、食料安全保障が、今大きな国の課題の一つとな海外輸入に依存りつつある。
食料の多くを海外輸入に依存してきた日本は、自給率は38%(カロリーベース)と先進国中最低レベルになっている。さらに国内での食料生産に欠かせない、畜産に使う飼料や肥料などもほぼ海外に依存してきた。
「「輸入前提の日本」を築いた元事務次官 今の食料危機を語る【前編】」より引用
まぁ、言ってしまうと、これらの状況もすべて自作自演だと思えてなりません。でもまぁ・・・そのあたりの話は、ちょっと横に置いておきましょう。
いずれにしても、食料の問題は、私たちひとりひとりが真面目に考えていく必要があります。そして、真面目に考えるからこそ、シカなんかに負けてられんのです。
もちろん、眉間にしわを寄せて、難しい顔をしながら考える必要はありません。
肥料がーとか、水やりがーとか、畝間がーとか、そんなことだけではなく、動物さんとの知恵比べも楽しみながら、農業ができたらいいですねぇ。