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別れ道で

それでは 君も 行くか
静かな春のまなざしを捨てて
青い囚徒のあとに続いて
売られた花嫁のように その道を 行くか

夜空に星を仰ぐことも止して
うなだれながら つまずきながら
あきらめの鎖に足ひきずられながら
悲しい祝祭のかたへと君も歩を移していくか

苦しかったか 道が ? 真実への私たちの道が ?
耐えられないのか その鹿のようにしなやかな足にも ?
君はそうして盲いるほど涙したのか いつ ?
私たちの腕の中で いつ ?

そうして君は やはり いくのか
青春のむくろを抱えて ひとしきり涙にぬれて
闇の彼方へと身を投げにいくのか
笑いながら 淋しく泣笑いしながら 白い手を打ち振り

     詩誌『駱駝』19号(1952年7月)
     戦後詩人全集Ⅳ(1954年*書肆ユリイカ)

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