#4 がんばらないという選択
私が男性性かなり強めで働きづめだった頃、
立ち止まるために何が起こったかというと、
仕事帰りに、自転車で帰宅途中に車にぶつかり右半身強打するという事故に遭い、
幸いなことに大怪我には至らず、しばらく整体や電気治療に通い、3ヶ月くらいで完治。
...したところに、2回めの事故。
まったく同じシチュエーションで、車が右からやって来てぶつかり、右半身を痛めるという”右”祭り。
2回めの治療中に友人からの
「働きすぎなんじゃない?」
の一言でようやく気づくという始末。
「スローダウンしなさい」
という心とからだのメッセージを無視し続け、”頭”で考える私が一生懸命がんばっていたトーキョー時代。
心とからだと魂、きっとバラバラでした。
そしてハワイへ渡り、Lomilomiのクリニックで修行がはじまったばかりの頃、
クライアントさんが来ると、師匠がまずお話をして、診断や大まかな骨の調整をしたのち、私が温熱パックやオイルマッサージを施すというルーティーン。
多い時は1日10人のクライアントに施術することも。
ある日、いつも通りクリニックに行って、指や手首が思ったように動かないことに気づき、もうしばらく施術は出来ないと思い、悲しくなって大泣き。
「何でこうなる前に教えてくれなかったんですか!」
自分の師匠に向かって楯突く私、泣きながら逆ギレ。笑
すると師匠は、しばらく黙ったのち、私の瞳をそっとのぞきこみながら
「でもこれで君は自分の限界がわかったでしょう?」
と静かに言いました。
.....そうなのです。
休みなさいと言われても、
学ばねば!!
師匠の期待に応えなければ!!
とにかく必死でがんばらねば!!
“〜せねばならない”の呪縛で自分をしばり、休めなかった自分の選択の結果だったのです。
限界を知るということは、時にこわいことでもあり、認めたくないことでもあります。
それでもやっぱり出来ないものは出来なくて、
勇気をもって、がんばらないという選択をする。
それは、
弱さでも、怠惰でもなく、
私たちが忘れてはいけないセルフリスペクトの一つなのかもしれません。