海の民と縄文と神話
冒頭の写真は愛媛県今治市の七五三ヶ浦遺跡がある海岸。
ソロキャン好きな筆者からするとあまり教えたくないちょっぴりマニアックで釣りも楽しめる…美しい海と夕陽が絶景のキャンプ場でもあります。
七五三ヶ浦遺跡
ここは梶取鼻と鳥鼻の二つの岬に挟まれた静かな入江で、来島水軍の見張り台や岩礁の中に船継ぎ石の跡もある風光明媚な景勝地。
この付近(波方町)の歴史は古く、湧水が豊富で窪地には天水による田畑があり古代から人が住んでいたと言われています。
海を生業とした縄文人の遺跡。
それは海の民ほかならないのでは、とまた神話好きの妄想がムクムク。
取り敢えず今回は有名な古代オリエントの地中海に出没した謎の最強民族、海の民ではなく
(そっちの方が気になるって?)
古代ヤポネシア(日本列島の環太平洋)の
海人族(あまべ、わたつみ)・隼人族の方の海の民に想いを馳せてみる。
古代日本の海洋民族
この本にもあるようにヤマト王権以前の旧石器時代から連なる航海技術に優れた海洋民族を海の民と想定すると、古事記や日本書紀に書かれた謎も解けてくる。
そう、山幸彦と海幸彦の神話も。
記紀には兄弟喧嘩として書かれてあるが天孫族と隼人族の軋轢が根底にあるとされているあの有名な神話のことである。
知らない人の為にざっくりストーリーを。
海幸山幸ものがたり
昔むかしあるところに釣り名人の兄、海幸彦(ホデリ)と狩り名人の弟、山幸彦(ホオリ)がいた。
ある日のこと、弟の山幸彦がたまには互いの道具を交換しようと提案。
兄の海幸彦は乗り気ではなかったが結局釣り針と弓矢を交換して山幸彦は釣りへ、海幸彦は狩りへ。
結果は散々で互いに魚も獣も獲れず、更に山幸彦は兄の釣り針を海で失くしてしまいます。
山幸彦が十拳剣から千本の釣り針を作っても兄は元の釣り針じゃないとダメだと言って許してくれません。
途方にくれた山幸彦が海辺で泣きながら彷徨っていると突如として謎の翁が現れます。
謎の海翁(シオオジ)登場
その塩土老翁に言われるままに籠の船に乗り綿津見神の海底宮殿へ。
そこで世にも美しい豊玉毘売命と出会って恋に落ち、ふと気付いたら3年経ってたって話。
だがここで終わらないのが記紀。
釣り針を探してたことを思い出して(遅過ぎやろ)トヨタマ姫のお父さんである海神に話す。
すると海中の魚たちを集めて(流石は海神さま)鯛の喉に引っかかってた釣り針を見つけるのだ。
二つの謎の玉
そして帰ろうとする山幸彦に「玉手箱」ではなく"鹽盈珠"と"鹽乾珠"という謎の玉を二つ渡す。
そして呪文(怪しすぎるやろ)を教え、更に急に田んぼの作り方についても助言するのだ。
(これも違和感しかない…海神なのに)
帰還した山幸彦は彼らの言われた通りに謎の玉を使い兄との兄弟喧嘩(もう喧嘩ではなくただの戦争)に勝利する。
豊玉毘売命の出産
懐妊してた豊玉毘売命だったが天津神の子を海の中では産めないってことで、浜辺に産屋を作ろうとした。
屋根がわりの鵜の羽を葺き終えないうちに産気づいてしまい、慌ててトヨタマ姫は「絶対に産屋の中を見ないで!!」と山幸彦に言う。
(もうフラッグ立ってるやん)
しかし山幸彦は覗いてしまうのだ。
(しかもビビって逃げた笑)
約束を破られ本来の姿を見られてしまったトヨタマ姫は恥じて恨み、産んだ子 鵜葺草萱不合命を置いて海路を閉ざし帰ってしまう。
だが何故か妹の玉依姫を養育係として寄こす。
そして長じたウガヤフキアエズくんはこの叔母である玉依姫と結婚して4人の子供を作る。
その4人の子供の末っ子がイワレビコ… 後の『神武天皇』なのである。
to be continued..
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