#156 失われた命を数えることは、生きた証を残すこと【一笑門 マガジン】
どうも!海先輩です!
このマガジンでは、毎朝配信しているPodcastプログラム「海先輩の一笑門RADIO」の内容を発信しております。
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おはようございます。海先輩です。
今日は、失われた命を数えることは、生きた証を残すことというお話です。
日経新聞に「春秋」というコラムがあるのですが、考えさせられる内容が載っていました。
学校の授業で「方丈記」を習いましたよね。
鴨長明が書いた日本の三大随筆とも言われる作品です。
この歴史作品を「経験」として読んだという人がいました。
それが堀田善衞(ほったよしえ)さんという小説家さんです。
堀田さんは名著「方丈記私記」にて、平安末期の乱世の様子と、ご自身がご経験された東京大空襲に焼かれ灰となった街と人の様子を重ねたのでした。
鴨長明が生きた平安末期の京都は、うち続く火事、戦乱、飢饉でまさに世の末であり、おびただしい死者が出たそうです。
そんな地獄絵図の中をひとり歩く高僧に、鴨長明と堀田さんは注目しました。
高僧は毎日のように、路上に捨てられた屍をひとりで弔い、その数を数えたとのこと。
その数は、2ヶ月の間で42,300体以上にものぼったそうです。
春秋ではこの様子を、今起きているガザの人道危機と重ねていました。
ガザでは、イスラエルの攻撃が始まってたった1ヶ月で、1万人の犠牲者が出ています。
国際機関の目も行き届かない中、死者を数えているのはガザ保健当局の医師や官僚だそうです。
実際にはまだ明かされていない死もあり、特に女性や子ども、高齢者の犠牲者が多いといいます。
紛争や災害についてのニュースで「犠牲者◯◯人」と見たとき、「うわー大変だな・・・」とどこか他人事のように感じてしまっている自分が情けなくなりました。
この犠牲者の数を数えている人がいると思うと、胸が締め付けられる感覚がします。
春秋に心打たれるフレーズがありました。
ガザの問題で、改めて「人道」について考えることが多くなったと思います。
普段のニュースで見かける犠牲者の数に宿る命を、しっかり受け止めようと思いました。
そして自分が今こうして生きていることに、感謝したいと思います。
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