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#195 ガチャガチャの成功から学ぶビジネス戦略と経済成長【一笑門 マガジン】

どうも!海先輩です!

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幼い頃にガチャガチャで遊んだ経験がある人は多いと思います。

実家の近所の小さな商店にガチャガチャがあったのですが、ちょっと硬いレバーをガラガラと回す楽しさや、何が出てくるか分からないワクワク感に心躍らせながら遊んだ思い出がありますね。

中身で一喜一憂した後は、そのカプセルでサッカーをして丸一日遊んだものでした。

ガチャガチャって何だか取るに足らない子どもの遊びのイメージがありましたが、実は今ものすごく成長している業界らしいです。

おはようございます。海先輩です。

今日は、ガチャガチャの成功から学ぶビジネス戦略と経済成長についてのお話です。

本の要約を手軽に読むことができるサービス「flier」で面白い要約を読んだので、今回はその内容のシェアになります。

ガチャガチャはここ数年異様な盛り上がりを見せており、その市場規模は2022年度時点で610億円にも上っていて、これはレトルトカレーと同じくらいの市場規模になるんです。

2012年は270億円、2021年は450億円だったので、その成長スピードはかなり急速であることも分かります。

確かに最近ショッピングモールなどに行くと、閉店したテナントにガチャガチャコーナーができているのを見かけたりしますよね。

大きな工事をすることもなく、光熱費も人件費も抑えられるマシンを置くだけで非接触なエンタメを作ることができるとのことで、コロナ禍で人気を得ることになったのがガチャガチャ業界なんです。

急激な盛り上がりを見せているガチャガチャですが、その背景にはファン層の変化があります。

元々ガチャガチャは子どもがやるカルチャーでしたが、最近では20代〜30代の若い女性客が急増しているそう。

確かに少子化の状況で子どもだけをターゲットに市場が拡大することはありえないですよね。

このような状況から、購買層の変化に合わせてクオリティを求める需要が増え、ガチャガチャは徐々に高価格化しており、現在の中心価格帯は300円ほどで、500円以上のガチャガチャもあるんです。

ガチャガチャがなぜここまで人気を博しているかというと、大人が満足できるクオリティを実現したためです。

数百円の商品で高いクオリティを提供していることは海外からも評価されており、かつて「メイド・イン・ジャパン」と日本の技術力の高さを賞賛されていたが、その注目は自動車や家電からガチャガチャへとシフトしているのかもしれません。

また、ガチャガチャの魅力は何かというと「一期一会の面白さ」です。

ガチャガチャのビジネスモデルは、「3ヶ月前受注」と「返品なし」となっており、メーカーは受注分しか生産せず、よほどのヒットにならない限りは再生産もしません。

そのため、見つけたときにその場で入手しないと、2度と手に入れられなくなるのがガチャガチャの醍醐味なんです。

人気の商品はたった数日で売り切れてしまうので、ある種宝探しの要素もあり、コレクターの心理をくすぐるんでしょうね。

さらに近年ガチャガチャ業界のトレンドとして、新しいカプセルの形が登場しています。

これまではプラスチック製のカプセルが使用されてきましたが、プラスチックゴミの問題が世界的にも議論されるようになり、ガチャガチャにおいても対応を迫られるようになりました。

その対応として、カプセルを使わない商品や、カプセル自体を商品を構成するパーツとすることで、カプセルの使用を減らす商品が増えています。

こうした取り組みが進むことで、以前までガチャガチャはカプセルのサイズ以上の商品は作れないという開発上のネックがありましたが、その制約に縛られない新しい商品が生み出せるようにもなったんです。

ややチープで取るに足らないおもちゃだと思っていたガチャガチャが、ここまで人気産業になっていたのは知りませんでした。

経済や歴史、政治を勉強したいときに、概要がまとまったような入門書を読むよりも「ガチャガチャの経済」や「塩の歴史」、「〇〇党の少子化対策」など、より具体的なトピックにフォーカスして勉強する方が、実は学び深かったりするんですよね。

今回もガチャガチャというかなり具体的な内容でしたが、経済の基礎やトレンドの生まれ方を学ぶことができました。

みなさんもショッピングに出かけたときなどに、どんなガチャガチャがあるのかぜひ見てみてください!

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