毎日PDCAを回してみよう!孫正義から学ぶ、最速で結果を出す方法|『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA』の感想
今日ご紹介する本は、著者である三木雄信さんが孫正義さんの元で働き、孫社長の仕事の進め方から会得した「高速PDCA」の指南書です。
三木雄信さんは、東大卒業後、三菱地所を経て、その後ソフトバンクに入社します。社長室長という立場で孫正義氏の活動を肌に感じながら、Yahoo!BB事業立ち上げや、ナスダックジャパン設立、銀行買収案件(現あおぞら銀行)などに携わりました。その三木雄信さんの経験から、PDCAを高速で回す方法などが実践に即して書かれていました。
とかくPDCAは月に1度になりがちです。それをPDCAは毎日回すことが大切なようで、それを毎日実施するための勘所を本書で余すことなく解説されていました。
とにかく行動を早くすること、計画は仮決めで良いので突っ走りながらすること、仮説検証は全パターンで同時にやることではやくなることなどを主張していました。
やることが決まったら、それを週にして日にばらして、毎日計画に対して勝ったか負けたかをチェックします。それが毎日の繰り返しになり毎日PDCAが回っている状態になるようです。
その後、その経験を活かして、今はコンサルタント業務を行い数々の事業を成功に導いているようです。
本書で特に気になったところを紹介
ここからは、本書を読んで特に気になったことについて紹介をしていきたいと思います。孫正義氏らしいやり方を三木雄信さんは次のように解釈して自分のものにしていきました。
普通の人が仕事を滞らせている6つの原因
次の6つのことをソフトバンクは徹底して避けているとのことでした。
1.計画に完璧さを求める
計画に完璧さを求めるため、なかなか始められない。成果をだすところまでいけていなかった。
2.一球入魂主義
検証を1つ1つ試していてすごく時間がかかっていた。
3.期限の甘さ
検証の確認のスパンが1週間とか1か月なので、何が原因でうまくいったのか、行かなかったのかが良くわからなくなっている
4.数値で設定されていないあいまいなゴール
あいまいな目標は仕事を数値化できていないことを意味する。ゴールがよくわからなくなってしまっている。
5.検証の中途半端さ
検証をいろいろ行っていく中で、一番効果があったのは何かが分からなくなっていた。
6.事前主義
何かを始める時、ゼロから学び始めてしまうので、はじめるまでに時間がかかってしまっていた。
孫正義から学んだ高速PDCAの基本的考え方
ソフトバンクのPDCAの回転は高速であり、他とは一線を画します。
基本的な考え方は、「結果で考える」、「毎日改善する」、「数字を使う」の3原則があります。
「P」:月間、週間ではなく「毎日」の目標を設定する
冒頭であったように、綿密な計画を練り上げないのがソフトバンク流のようです。計画を決めたら実行しながら目標を定めます。そして、それを分解し毎日実施する目標にまで落とし、毎日それを実行します。そして毎日何ができて、何ができなかったかを判断していくのです。
綿密に計画を立てない中での目標値はどんな意味があるのか?それは、完全に仮に置いた数値のようです。それを実行の中で精度を上げていくスタンスなのです。
こう話しするとなるほどと感心するのですが、一般企業で本気でそれをやろうとすると計画が甘いと上司や役員から怒られてしまうかもしれません。でも、これが最速で成果を上げているスタンスのようで理にかなっているのです。
「D」:1つ1つではなく「同時に全ての手段」を試す
検証をするときは、今の時期は10個の手段のうち3つが原因の可能性が高いから3つを試して、残りは後日やろうとなります。しかし、ソフトバンクは10あるなら10全部やろうとなります。
全部するのは工夫が必要ですが、全部を同時に検証することで、一番効果あるものが一目瞭然になります。また、季節的な要因を排除することができます。それぞればらばらにやると、もしかしたら季節影響など、いろいろ弊害があるからです。
しかし、同時にやるということは、人・もの・金がたくさんかかります。でもそこはやるのです。最初に予算の80%を使ってしまうにしても、そこで一番可能性の高い方法を選び出せるのであれば、資源投下を恐れないのです。
「C]:結果は「数字」で厳密に検証する
多変量解析を使って検証をします。さまざまな変数でアイスクリームの売り上げを検証することで、どんな条件が来ると、どの程度売り上げが上がるかを統計手法において検証することができます。
次にT字勘定です。必ずボトルネックとなる部分がある。それを明確にあぶりだすのがT字勘定なのです。簿記で使われる方法です。
入ってくるものを左側に書き、出て行ったものを右側に書きます。
そうすると、入りと出が明確になり、状況が一発でわかるようになり、ボトルネックの部分をあぶりだすことができるようになるのです。
「A」:「一番良い方法」だけを磨き上げる
上記のPDCAのPDCまでで「一番良い方法」が一目両全になります。問題は見つけたそのあとに、どのように「一番良い方法」を育てていくかです。その時は6:3:1の法則を使っていきます。
まずは、その良い方法に1割分振り向けます。それで結果を見ます。残り9割は今までの方法を継続です。そして上手く行きそうなことが分かったら、その「一番良い方法」に3割を振り向けます。残り7割ですが、6割は今までの方法です。あと1割については、もしまた新たな方法があれば、そこにセットをします。
そして、「一番良い方法」の3割がさらに順調に進むのであれば、今までの6割の方法と入れ替えるのです。
このように、「一番良い方法」を採用する場合、全投下はせずに今までの方法やさらに新しい方法との3輪で比率を変えながら回していくのです。
孫正義さんのことならこちらもおすすめ
孫正義さんご本人のことを書かれた本も読んでます。ご本人が書いてはないですが、2日間のインタビューをもとに書かれており、孫正義さんの人柄や、ビジネスに対する姿勢など、また違った切り口で書かれています。
例えば一世を風靡した電子辞書などは孫さんのアイデアがもとに世に出たようです。そんな世の中の役立つ発明王たる一面も知るとまた面白いです。
#3行日記 :大分涼しくなりましたそろそろ長袖かも
大分涼しくなりましたね。今でも半袖で過ごしてます。来週も半袖で過ごせそうですが、大分涼しそうです。そろそろ長袖も良いかも思ってます。10月に衣替えなんてまだ暑い、最近の気候はどうなっているのかと思いますが、10月も最初は暑くても、後半はかなり涼しくなります。衣替えの時期というのは現代でも合ってるんだなと思います。
#1年前 :全銀障害が発生したようですね
当時は、銀行の送金システムでトラブルが起きていたようですね。お金の流れが滞るといろいろと大変です。社会活動の生命線ですしね。人生がかかっていますしね。できて当たり前、トラブルを出したら咎められる世界は働く人にとっては辛いなぁと思います。まぁ、お仕事はそんなものですけどね・・・。いや、違うという意見もありそうですが、仕事はやはり厳しさがあるような気がします。
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