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意外な放送禁止用語

放送禁止用語とは、

テレビやラジオなどのマスメディアにおいて、何らかの理由によりその放送における使用が禁止されている言葉のこと。今日の日本ではごく一部の例外(電波法に規定されているもの)を除き、法によって明文化された放送禁止用語は存在せず、単なる放送事業者の表現の自主規制である。

Wikipediaより

あくまで自主規制なので使用してしまっても罰せられることはなく、クレーム対策というのが主な制定の目的だそうです。

あからさまな差別用語や誹謗中傷にあたる、聞いていて不快になる汚い言葉は公共の電波で規制されてもしょうがないと思います。

しかし、中には「何故?」と首をかしげたくなるような言葉もリストに含まれています。
そんな意外な放送禁止用語をご紹介します。


将棋倒し(しょうぎだおし)

次々に折り重なって倒れること。また、一端から崩れはじめて全体にまで及ぶこと。

デジタル大辞泉

2001年に起こった花火大会での事故がニュースで取り上げられるたびに「将棋倒し」という言葉が頻繁に使われていました。
それに対し日本将棋連盟が「将棋のイメージが悪くなるから」と利用を控えるむねの要望書を報道機関に提出したのがきっかけと言われています。

差し替え表現としては「群衆事故」「群衆雪崩」が使われています。


サラブレッド

1 家畜の馬の一品種。英国原産種にアラビア馬その他を交配し、数世紀にわたって改良・育成したもの。主として競走用。サラ。
2 育ちがよく、優秀な人。

デジタル大辞泉

本来の意味である馬に対して使う分には全く問題ありませんが、「政界のサラブレッド」など人に対して使うことはNGとなっています。
理由としては、優生思想につながるからだそうです。
同様に、「血筋」「家柄」などを才能や婚姻に紐づけて使う事もNGとされています。


他力本願(たりきほんがん)

1 《他力(阿弥陀仏)の本願の意》仏語。自らの修行の功徳によって悟りを得るのでなく、阿弥陀仏の本願によって救済されること。浄土教の言葉。
2 《誤用が定着したものか》俗に、自分の努力でするのではなく、他人がしてくれることに期待をかけること。人まかせ。

デジタル大辞泉

現在は誤用が定着してしまい紛らわしいからだそうです。
もしも普及している誤用の意味で使ってしまったら、クレームがくることは目に見えているので使わないようにしているとか。


今回は以上です。
放送禁止用語は一度リスト入りしてしまうと解除されることは皆無で、年々増えていくばかりだと言われています。
「将棋倒し」のように特定の団体や人物たちのイメージダウンにつながるものはしょうがないですが、クレームを恐れて先回りしすぎるのも言葉狩りになってしまうので慎重に決めていただきたいです。

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