ひゃくまんさん茶会
ゆるキャラ
イラストレーターのみうらじゅん氏が、ゆるキャラという定義を世に出して既に20年余り(※1)。ゆるキャラの活躍は目覚ましく、熊本県のくまモンに至っては日本に留まらず、フランスの観光親善大使まで務めたらしい。
しかし、皆さんは見たことがあるだろうか?
お茶会を開くゆるキャラを……
なんと、我らが石川県のゆるキャラ、ひゃくまんさんは「ひゃくまんさん茶会」なるものを開くらしい。2016年から開催されており、今年で8回目とのこと。
あの手足の短いひゃくまんさんが……?
お茶会を……?
どうやって……?
気になったアラサー社会人のキマッシマオは、好奇心のままに参加を決意。
「夏休みの小学生ばかりだったらどうしよう」と少し不安だったが、茶道を嗜んでいそうなマダム軍団や一眼レフを携えたゆるキャラマニアなど参加者の年齢層は広く、なんの問題も無かった。
茶会の会場は金沢城公園内にある「玉泉庵」。前田利常(3代藩主)が義姉(玉泉院)を偲んで設えた庭園の再現「玉泉院丸庭園」を一望できる贅沢な茶室。
午前9時になり、厳かな扉をくぐってみると……
いた。
扇子を振って出迎えていた。
そして参加者が全員茶室に入ると……。
堂々と茶室に入って来た。
いよいよ茶会の準備は整った。
さあひゃくまんさん見せてくれ。
君はどうやってお茶を点てるのか?
どうやってお茶を飲むのか?
(スタッフ)「ではひゃくまんさんとは一旦お別れでーす。
お茶会終了後、写真撮影会の時に来ます!」
そりゃそうか。
ということでひゃくまんさんは退場し、お茶会がスタート。今回の流派は裏千家。子供や初心者の参加が多いためか、丁寧に説明をしながら進めてくださる。
【メモ】
お茶を飲む前に、後ろの人に「お先に」と言い、前の人に「お相伴致します」と言い、最後にお茶を点てた人に「頂きます」と言う。
お茶碗を絵柄が正面に来るように持ち、時計回りに2回ずらして(飲み口が絵柄の部分にならないようにして)お茶を飲む。
飲みきる時は「ズズズ……」と音を立てる。これは「最後まで美味しく飲み切りましたよ」の合図。
説明のお陰で、素人ながらも茶道を楽しむことができた。
そして、お茶会が終わるとひゃくまんさんとの撮影会。
座ったり、立ったり、手を振ったりと、
意外にもアクティブなひゃくまんさん。
かわいかった。
参加費は800円。
800円でお抹茶を飲めて、和菓子を味わえて、ひゃくまんさんに会える。
良心的なイベントでした……。
ここまで見てくださった皆さん、
ひゃくまんさんに会いたいと思ったのではありませんか?
今度観光で行く予定だから、その時に会いたい。
来年の8月まで待ちきれないから、早く会いたい。
実は石川県には、そんな皆さんの願いを叶える裏技があるんです……。
それはまた、別の機会にお話ししましょう。では今回はここまで。
石川県に来まっしまうま!!
(次回更新は8月8日予定)
(※1)毎日新聞(2020年10月19日)によると、みうらじゅんさんが最初に「ゆるキャラ」という言葉を使ったのは「2000年11月、広島・国民文化祭の時」