損得勘定するのもったいない

愚痴です。

会社員の人に「何のために働いているのか?」と聞くと「お金のために働いている」と答える。続けざまに「稼がなくていいくらいお金があるなら仕事なんかしたくない」と言われる。悲しいかぎりだ。

世の中ではビジョンだミッションだパーパスだと言っているが、実際に働いている人たちの本音はそんなもんだ。泣けてくる。

確かに、お金を稼いで、家賃を払って、旅行なんかもして、そっちの「お金を使う」方が楽しみであって、目的であって、仕事というのはお金を稼ぐ手段でしかない、という考え方に陥るのは分からなくもない。

しかしまぁ、切なすぎる。


働くということは、そんなに浅いものじゃない。

誰かの役に立つという喜びも、
新しいことにチャレンジする喜びも
仲間と協働する喜びも
自分の個性を発揮する喜びも
成長する喜びも
豊かな人間関係を築く喜びもある。

もしも
「毎月100万円を振り込みます。
但し、
誰かの役に立つことも
新しいことにチャレンジすることも
仲間と協働することも
自分の個性を発揮することも
成長することも
豊かな人間関係を築くことも禁止します」

という実験をしたとしたら「やりたい」と飛びつく人もいるかもしれないが、おそらくその人は、1年もしないうちに発狂してしまうだろうと思う。

仕事をするということは素晴らしいことだ。
金銭的報酬は、仕事のごく一側面に過ぎない。

仕事をすることで得られている「価値」をみんな分かってない。
見落としている。

職場で働いている時間は、
誰かの役に立つ機会であり、
新しいことにチャレンジする機会であり、
仲間と協働する機会であり、
自分の個性を発揮する機会であり、
成長する機会であり、
豊かな人間関係を築く機会なのだ。

金銭的報酬という価値以外にも、
「働くことの価値」を大きくする機会はいくらでもある。
しかもそれは、むやみやたらに長時間労働をしないといけないわけでもない。

そして実際問題として、
職場で働いている時間を「機会」として捉えている人は、
精神的にだけでなく、経済的にも成功してしまう可能性が非常に高い。

もし職場で、
誰かの役に立とうともせず、
新しいことにはチャレンジせず、
仲間を助けようともせず、
自分の個性を発揮しようともせず、
成長しようともせず、
人間関係を育もうともしない人間がいたとしたら、

そういう人はなかなか評価もされないだろうし、
金銭的報酬が増えるようなことも特にないだろう。

もちろん中には「金融工学の天才」のような人がいて、ただただ数式の中でお金を殖やしていけるような人もいないとは言わないけれど。

僕が本当に残念だなぁと思うのは
職場において
誰かの役に立とうとしたり、
新しいことにチャレンジしたり、
仲間を助けようとしたり、
自分の個性を発揮しようとしたり、
成長しようとしたり、
人間関係を育むようなことは
「損だ」と思っている人がいるということだ。

「仕事はお金を稼ぐ手段に過ぎない」
「自分の時間を切り売りして、お金を得ているだけだ」
そんな風に考えて、
損得勘定にとらわれて、
結局、大損をしているのはその人自身だ、と思う。

生涯賃金2億円をもらって、
9-17時で40年間働いて、

いっぱい人の役に立てて感謝されて、
新しいことチャレンジする経験がたくさんできて、
素晴らしいチームワークを体験出来て、
自分の個性をフルに発揮できた感覚があって、
たくさん成長出来て、
豊かな人間関係が育めたキャリアと、

生涯賃金2億円をもらって、
9-17時で40年間働いて、
たいして人の役にも立たず感謝もされず
ずーっと同じことを繰り返しやっていて、
孤独な作業ばかりで、
自分の個性なんか関係ない仕事で、
成長を実感することが40年間なく、
職場の誰とも心を許さなかったキャリアと、

どっちの方が「得」だというのだろうか。

みんな騙されてるよ。
思い込まされてるよ。
そんな短期的な損得勘定の枠にはまっていたら、
豊かな人生を築く機会を逸してしまう。

「仕事はお金を稼ぐ手段である」ということは否定しない。
でも「仕事はお金を稼ぐ手段でしかない」ということは僕は違うと思う。
仕事をする時間は、素晴らしい機会に満ち溢れている。

稼いだお金を使って楽しく過ごすことも人生の喜びだと思う。
でもそれは大目に見ても半分でしかない。

「仕事をする」という行為自体に、本当に素晴らしい価値があるということを、本当に豊かな側面があるということを、忘れないで欲しいなぁ。。。

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