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塔ノ岳で初日の出を見る 大晦日のナイトハイク | ぼっち登山
YAMAPから発表された「2024年に『登られた山』ランキング」では関東エリアで1位高尾山、2位塔ノ岳、3位筑波山と、人気のある塔ノ岳。つまり神奈川県では塔ノ岳が1番上られた山ということになる。
https://corporate.yamap.co.jp/news/noborareta2024
そんな人気の山、塔ノ岳で初日の出を見ようと大晦日の夜から登山をしてきました。
21:41渋沢駅に到着
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駅のトイレを借り、体は準備万端。登山者と終われる人が1人いるくらいだった。
ここからゆっくり1時間ほどかけて大倉バス停まで歩く。
途中大倉入口バス停付近で二人組に遭遇。大倉バス停までの終電は終わっているが大倉入口を通るバスはまだ動いているらしい。賢い!そういう手があったか。
大倉バス停までは特にランプ不要でたどり着ける。
23:16 登山口に到着
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計画では蛭ヶ岳まで行く予定だったため、ゆっくり登り始める。明日の下山予定も含めてあらかじめ体力を温存できるスケジュールにした。
丹沢山・塔ノ岳エリアにはよく登っているが、夜真っ暗な中歩くのは初めてだ。
過去には富山県の立山でナイトハイクの経験があるけれど、森の中は初めてだ。怖さのレベルが違う。森の中では影の奥で動物たちが虎視眈々とこちらを狙っている。隙を見せれば捕食される。そんな気分になる。
しかし、この日は晴天。少し開けたところから見える美しい星空は感動もの。そして街を見下ろす夜景も素晴らしい。大切な人と見てみたいものだ。
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しばらく歩くと吐き気と頭痛がしてきた。高山病のような症状だ。気づかないふりをして登るが中々体調は戻らない。想像するに、「普段なら寝ている時間に山を登っていること」「慣れないヘッドランプを頭に付けており、締め付けられる不快感が体調にあらわれた」このあたりが原因ではないかと思う。
2:14 花立山荘に到着
ここまでの道中2名程に抜かれたが、花立山荘の周囲には数名の休憩者がいた。僕もカロリーメイトを食べながら休憩しているうちに山荘周辺は人が多くなってきた。トイレを借りて出発。
ここからは、人が増え普段の大倉尾根(バカ尾根)と変わらない。違うのは周辺が暗いという点のみ。
3:08 塔ノ岳に到着
吐き気や頭痛がおさまらなかったため今日はここで初日の出を見ることとした。
初日の出は6:50頃の予定なので、極寒の中4時間近く滞在することとなる。
とにかく暇だったので、真っ暗闇の富士山の撮影を試みる。しかし、これが難しい。肉眼ではほとんど見えない富士山だからか、オートフォーカスは効かない。
マニュアルフォーカスでも、中々ピントを合わせるのが難しかった。
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家に帰ってからThreadsで夜の撮影のポイントを教えてもらった。次はそれを活かして撮影をしてみよう。
富士山と星の撮影は30分ほど格闘し、4:00頃には日の出スポットに移動。塔ノ岳の日の出を見るスポットとしてはやはり1列目が良いと思うがその中でも植物が生えている風を防げるところが1番よく正面に見えるポイントだと思う。ただしそこには先客がおられたので、その側で陣取る。
とにかく寒い。1番辛いのは足だ。足踏みをしなから待つ。普段は持ち歩かないピンクのネックウォーマーを持ってきてよかった。次は待っている時間だけ靴の中にホッカイロを入れようと思う。今回はもう霜焼け確定だ。
4:30くらいに隣に若そうな男性きて気さくに話しかけてくれた。その男性曰く寒さに耐えられなかったのか、下山する人もいたそうだ。暗かったので顔などは全く覚えていないけれど、こういう存在は非常にありがたい。
5:45 塔ノ岳より日の出
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三浦半島・房総半島の奥から、徐々に日が登り始めてきた。ここから1時間は、今か今かとワクワク待ち侘びるとても良い時間だ。ここからは早い。みなさんスマホを取り出して、思い思いにシャッターを切る。
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6:47 いよいよ待ちに待った初日の出だ。
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江ノ島と三浦半島が見える
隣にいた若そうな男性に、「朝日に照らされる富士山も綺麗だから撮りにいきましょう」と言われ追いかけるも見失った。彼は彼で綺麗な写真を撮れたことだろう。僕も負けずにパシャリ。綺麗に撮れた。スマホの壁にしよう。
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そして場所を変えてパシャリ
黄金の初日の出が撮れた
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7:20 下山開始
せっかく早朝に山にいるんだから、丹沢山や蛭ヶ岳まで行こうかとも頭をよぎった。しかし、足の指が寒さに耐えきれずに悲鳴を上げていたため諦める。何よりも日の出が美しすぎて満足しきってしまった。なのでやはり下山する。
花立山荘で何か暖かい食べ物を食べて帰ろうと思い立ちワクワクしながら駆け下りる。しかし、花立山荘は大盛況。入れない、かつ、小屋周辺も大盛況だったため素通り。
途中、普段着で日の出を見にきたと思われる集団に遭遇。「後ろを気にして欲しいな」と思いつつそんな余裕がないのか面白くなさそうに皆さん無言でくだる。辛そうだ。その中で、また登りたいと思う人はどのくらいいるだろうか。楽しい思い出になってくれれば嬉しい。
そして、自分たちより歩くスピードが速い人のために後ろを気にして道を譲る余裕のるハイカーになって欲しい。
9:21大倉バス停に到着
汚れた登山靴を洗い、汚れたレインウェアを脱ぎ、ボディーシートで体の汗を拭き取る。少なくとも見た目は清潔にしてからバスに乗り込む。
そして、渋沢駅のポテンシャルの高さに気付く。今まで何度もこの駅を利用しているはずだが、今まで気づかなかった。こんなにも富士山が綺麗に見られるなんて。(ピントが合っていない)
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帰りの電車で青空を見ながら、「こんなに良い天気なのに、なぜ俺は電車に乗っているのだろうか?」という感情にさいなまれた。いつか蛭ヶ岳まで行ってその先の藤野駅まで行くチャレンジしたい。実は今回はその予定だった。
おわり
来年への備忘録
【重要】靴に入れるホッカイロを持参する
暗闇の富士山と星を撮るなら小さな三脚を持っていく
尊仏山荘のトイレは綺麗でびっくりするほど臭くない
公共交通機関
小田急小田原線 相模大野 - 渋沢 : 429円(片道) 神奈川中央交通 渋沢 - 大倉 : 250円(片道・通年営業)
もちもの
食料
ベースブレッド2袋
行動食
カロリーメイト4袋(2袋使用)
水分 アクエリアスゼロ 2リットル(500ml程度使用)
服装
下着(下) CW-X BCO101(2024年購入)
下着(上)Millet DRYNAMIC MESH(2024年購入)
ベースレイヤー Patagonia CAPILENE4 EXPEDITION WEIGHT(2013年モデル)
ズボン patagonia Rock Craft Pants(2013年モデル)
シャツ Foxfire Effortless Shirt(2024年購入)
フリース Patagonia R3 HI-LOFT JACKET(2010年モデル)
ジャケット Patagonia PRIMALOFT micro puff hoody(2012年秋モデル)
レインウェア Patagonia Torrentshell Jkt / Pants(2018年モデル)
ネックウォーマー Patagonia