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「荒れている学級」を「温かな学級」に変える3つの方法
先の「ヒント帳」で、「荒れている学級」の学級づくりについては後日に考えたい旨を述べました。今日の記事で、お伝えします。
私が、「荒れている」と感じた学級を担任した時や学年内に「荒れている学級」があった時に大切にしたのは、主に次の3つでした。
1 どの子にも必ず「よさ」がある。だから、それを引き出す。
「荒れている学級」で過ごす教師にとって、日々、目にする子供たちの姿は心を折られるものかもしれません。
でも、「どの子にも必ず『よさ』がある」のです。
そういう目で、子供たちの言動を見ようとすることで、一人一人のよさが徐々に見えてきます。
私は、周りの子が知らないその子のよさ、恐らく本人でさえ気が付いていないであろうその子のよさを見つけようとしていました。
そして、「見つけた」と思ったらすぐに、全員のいる場で、そのよさを言葉で具体的に表して伝え、褒めました。
全員の前で褒めることもポイントであることは、お分かりいただけると思います。
周りの子のその子への見方が変わっていくのです。
また、その子の中では「小さな部分」だったかもしれないその「褒めたよさ」が、繰り返し褒めているうちに、その子の「中心的なもの」になっていったということもありました。
「褒める場合は、<結果>ではなく<過程>を褒めよ」とか、「自己肯定感を高めるためには…」とかの理論的なことは後回しにして、とにかく「よさを見つけて褒める」、よさが見当たらない子は「手立てを打って引き出す」、それでもだめなら、その子を見て目に付いた所をとにかく褒める、「字を丁寧に書こうとしているね」「上靴がちゃんと履けているね」「聞き取りやすい声だね」…を、ぜひやってみてください。
とにかく、どの子も大切にされていなくては、学級は変わりません。
2 知的で「わかる・できる」授業をする
「荒れている学級」では、学級全体の学習への意欲と学力が低いということがしばしば見られます。
授業が「つまらない」「分からない」から「荒れる」のです。
だから、「楽しく」かつ「知的」な授業をするのです。
授業こそ「生徒指導の場」です。
楽しいだけでは、だめです。例えばゲーム的な楽しさは、初めのうちは子供が食いついてきても、やがて飽きられます。
子供たちが、「不思議だ」「なぜだろう」と感じる授業、「よく考えてみたら〇〇だった」「予想と違っていた」と、発見や逆転のある授業を早い段階で1時間でも多くすることです。
「先生、もっと知りたい!」になったら、もう言うことなしです。
そして、「自分でも、できた」「分かった」という授業をすることです。そのためには、できるまで粘り強く取り組ませることが必要な時もあります。
3 ルールを徹底する
ルールは少なくていいので、「なぜそれが良いことか」「なぜそれは悪いことか」「なぜそれをしなくてはいけないのか」と理由をはっきりさせたルールを一緒に作り、徹底することです。
教師がぶれてはいけません。
しかし、これが難しいという場合が多いのかもしれません。
そこで、「全員で・全員ができた」ことを可視化するのが一つの方法です。
例えば、「◯月◯日 忘れ物が0」「△月△日 発育測定の時に素早く並べた」「▢月▢日 約束の時間内に給食の片付けができた」などと、カードに書いて教室に掲示していくのです。
そして、そういう「全員レベル」の取り組みの時に、できれば、「手は掛かるがリーダーシップの発揮できる」タイプの子を活かすのです。
「荒れている学級」を変革するためには、まさにそういう時こそ、全力で一人一人の子供の「居場所」をつくることが急務だと思います。