日本BLドラマ「絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男」シーズン1&2
主演:犬飼貴丈、ゆうたろう、伊藤あさひ、塩野瑛久、小南光司
シーズン1:2021年 100分(4話X約25分)
シーズン2:2022年 79分(3話X約25分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=テレビ朝日公式サイトより)
少し前にBLファンのディスカッショングループで(ここはアメリカ人が多い)、「一番笑えるBLドラマってどれ?」というトピが上がり、投票形式ではなかったが、多くのメンバーが一番に挙げていたのが本作。そういえば、昨年シーズン1が出た時に観始めたものの、これまたすっかり観続けるのを忘れていたっけ。
BLの世界で繰り広げられるBL物語
犬飼貴丈演じる普通の生活を送る普通の大学生「モブ」。しかし、同級生から自分の弟まで、恋に落ちることが人生の唯一の目的であるような男の子たちに囲まれている「BLの世界」に自分が住んでいる事実に気付いてしまった。なので、この世界の主人公、すなわち「BがLをする」人物にならないことを決心し、背景キャラとしての”モブ”になりきることに徹底する。ただ、どんなに徹底しようと、周りで繰り広げられる数々のシチュエーションから、自分もBLの主人公になってしまいそうになる。
果たして、モブは本当に最後までモブでいられるのか?
設定からラブストーリーまで徹底的にBLをギャグ化
舞台となるのは、まるでドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』(原作小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』)の三浦さんが夢見る「BL星」を実現させたようなBL漫画の世界。大学生活が中心となるが、その大学だって「国立BL大学」(笑)。一応共学校ではあるものの、女学生は全員霞んでいて、まずこういった設定から笑わせてくれた。
作品全体の構成も面白くて、「VS 〇〇」というタイトルの10分ぐらいのエピソードが続くのであるが、モブのモノローグ&ナレーションによって話が進められ、最後は昔ばなし風に「めでたし、めでたし」なんかで終わったりすることもある。
本作ももちろん漫画が原作で、私は未読だが、登場人物が薔薇を背負って出てきたり、少女漫画などに出てきそうな演出や、ベタなラブストーリーのシチュエーションをこれでもか、これでもかというくらい出してきて、それがみんなモブからの視点で説明されると笑ってしまう。こういう設定やストーリーは、やはり日本ならではのものだろう。
イケメン君たちがわんさか登場
とにかく大学中がBLの世界なので、たくさんの男の子たちが登場する。みんな若く、まだまだ俳優としてはこれからという子が多いようなので、演技は割とどの子もぎこちなかった。シーズン2のドキュメンタリーも見たが、やはり皆キスシーンにはけっこうドキドキで大変だったらしく、でもそんなウブウブしさも可愛いといえば可愛かった。
両シーズン通して出てくるのは、主演の犬飼貴丈以外は弟役のゆうたろう、その彼氏役の塩野瑛久(この子、キョウリュウジャーだったのね。観てたはずなのに全く記憶なし、汗)、そして気になる存在の伊藤あさひだが、シーズン2には『ポルノグラファー』の猪塚健太も登場!
他の多くの子たちと比べると、やはり犬飼貴丈と猪塚健太の演技には安定したものがあり、とても良かった。イケメン君としては、初めて見たが、伊藤あさひという子が可愛かったなぁ。
原作を知らないのでなんともいえないが、シーズン2はちょっと短すぎ。せめてシーズン1と同じぐらいの長さにして欲しかったとも思ったり。シーズン2ももしかしたらまだ次シーズンに続くのかなという終わり方だったので、シーズン3もあるのかな?
まあ、少し年月を経て、舞台も大学ではなく今度は社会人生活が中心となるようなストーリーなら面白いかもしれないが、うーん、シーズンがあまりにも続くのも好きではないので微妙ではある。
両シーズン通しても映画2本の長さもないので、BLに興味のない人でも、若いイケメン君たちをたくさん見たい方、楽しく笑いたいものを観たい方には、ラブコメとしておすすめできるかな。
こちらがオープニング曲『オレはモブ』のシーズン1のダンス動画。たった30秒だがみんな可愛くて笑える。シーズン2のも面白い。
こちらは主題歌でDa-iCEが歌う『Bubble Love』♪ このグループの和田颯という子もドラマに出演している(すみません、あまりよく知らなくて)。